株式会社クラスは、2025年4月24日に設立7周年を迎えたことを機に、第三者割当増資・アセットファイナンス・デットファイナンスを組み合わせた「ハイブリッド・レバレッジ」で、総額25.3億円の資金調達を実施した。合同会社SpotlightとSBIインベストメントを引受先とした第三者割当増資に加え、複数の金融機関やリース会社等からアセットファイナンス及びデットファイナンスを実施。今回の調達資金は、商品ラインナップの拡充と供給基盤の強化に充てられる予定だ。

同社は家具・家電の月額制サービス「CLAS」などを展開し、耐久消費財の循環利用を促進するビジネスモデルを構築してきた。2024年第4四半期には売上高が前年同期比35%増、営業利益も黒字に転じており、事業性と収益性の両立が進んでいる。

同社の事業成長の背景には、家庭用耐久財の価格高騰と所有コストへの不安が挙げられる。総務省の物価統計によれば、CLASサービス開始の2018年と比べて家庭用耐久財の消費者物価指数(CPI)は最大35%上昇しており、今後も価格上昇の傾向が見込まれている。

2025年2月時点で、同社会員数は個人25万人、法人2,800件を突破。購入とは異なる利用の自由度や、初期負担の少なさが評価されたとしている。また、返却された商品は再生・再利用され、11万4,000点超の廃棄を回避したという。

同社は今後、商品パーソナライズの強化、エリア拡大、セカンドハンド商品の循環物流網の構築、CLASシステムの外部提供などを通じて、循環型サービスの社会インフラ化を進める。法人向けにはR2O(rent to own)やプライベートブランド(PB)家具の提供強化、住宅業界には福岡倉庫の新設や高価格帯向けサービスの展開を予定している。

【プレスリリース】複数の調達手法を組み合わせたハイブリッド・レバレッジで、総額25.3億円の調達を実施
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