千葉県市原市は2024年6月21日、デンカ株式会社、東洋スチレン株式会社、同市の三者でポリスチレンケミカルリサイクルに関する事業連携協定を5月24日に締結したと発表した。

この事業は、市原市が推進する「市原発サーキュラーエコノミーの創造」プロジェクトの一環。同市は2021年から、「自治体SDGsモデル事業」として食品トレー等の使用済みポリスチレン製品の回収に取り組んできた。

2024年7月1日に市内の公共施設等14箇所を拠点に、使用済ポリスチレンの回収を始める。回収品目は、発泡白色トレー、発泡色付きトレー、発泡スチロール、納豆容器、乳酸飲料容器の5種。

同市が回収した使用済ポリスチレンは、デンカ株式会社・東洋スチレン株式会社のケミカルリサイクルプラントでスチレンモノマーに変換され再資源化された後、新たな製品の原料として再利用される。

ポリスチレンは多くの製品に使われる一方で、廃棄処理は環境に大きな負荷をかける。ケミカルリサイクルは、再生リサイクル品として品質を劣化させることなく繰り返し循環使用できることから、廃棄物減量と資源の有効利用に寄与し、CO2排出量を削減する効果がある。

市原市は、国内最大級の石油化学コンビナートを有しており、地域企業との連携を強化してサーキュラーエコノミーを推進している。

【プレスリリース】【千葉県市原市】デンカ株式会社・東洋スチレン株式会社・市原市の3者でポリスチレンケミカルリサイクルに関する事業連携協定を締結しました
【参照記事】使用済みポリスチレン製品の回収について
【関連記事】デンカグループ、ポリスチレン・ケミカルリサイクルの千葉プラントが完成
【関連記事】三井化学、廃プラ分解油によるケミカルリサイクル製品の製造開始
【関連記事】三菱ケミカル、ポリカーボネート樹脂ケミカルリサイクル事業化に向け検討開始
(※画像の出典:市原市)