世界に約1,370店舗と78,000名の従業員を擁する英ホームセンター大手のキングフィッシャーは12月15日、レインフォレスト・アライアンスのForest Alliesイニシアチブの創設メンバーとなることを発表した。

レインフォレスト・アライアンスは米国に本拠を置く非営利団体で、森林保護や農林業従事者の生活改善、人権保護の強化を目的として70カ国以上で活動している。Forest Alliesイニシアチブは森林コミュニティを「森林の保護者」として位置付け、森林コミュニティと市場をつなげることを通じて、森林と生態系を保護する新しいイニシアチブである。

キングフィッシャーは同イニシアチブにおいて、レインフォレスト・アライアンスや他の企業パートナーと協力して、主要な熱帯地域での統合的な森林管理を支援する。同社は2021年から同イニシアチブのプロジェクトの一環として、森林と生物多様性の維持と再生、持続可能な森林管理の実施と気候変動への適応における森林コミュニティの支援、森林コミュニティへの大規模な権限の付与、および森林経営者とその家族の生活向上などについて、監視および評価を開始する。

同社は責任あるビジネスの優先事項として、同僚と地球、顧客とコミュニティの4つを定めており、使用するよりも多くの森林をつくる「森林ポジティブ」を2025年までに実現するコミットメントを発表している。レインフォレスト・アライアンスとのパートナーシップは、この目標達成実現に貢献する。木材と紙は同社が使用する最大の天然資源で、同社の全販売製品の約4分の1に使用されている。これまでも同社は、1993年に森林管理協議会(FSC)の創設パートナーになるなど、木材と紙を責任を持って調達することに取り組んできた。同社は、木材と紙の責任ある調達100%を目標としており、グループ会社であるホームセンターチェーンのB&Qでは、その割合は98%に達している。

同社の最高経営責任者(CEO)であるティリー・ガルニアー氏は、「当社は責任ある企業として、お客様とコミュニティ、同僚と地球に良い影響を与えるべく全力で取り組んでいます。私たちは欧州で最大の木材製品購入企業の一つであるため、大きなフットプリントを生み出しています。レインフォレスト・アライアンスとのパートナーシップは、戦略的パートナーと協力して森林破壊の課題に対応する機会を提供し、責任ある木材調達で業界を牽引するという当社の伝統に基づいています。私は、この新しいパートナーシップは木材や紙の調達の未来だけでなく、今後何世代にもわたって森林コミュニティや野生生物により良い変化をもたらすと信じています。また、お客様が当社の店舗で買い物するとき、購入する木材が責任を持って調達されているだけでなく、森林の保護と再生への支援に尽力している企業から購入していることを確信できることも意味します」と語っている。

レインフォレスト・アライアンスの創設者兼理事長であるダニエル・カッツ氏は、「レインフォレスト・アライアンスは1986年の設立以来、森林を重要な焦点としています。Forest Alliesイニシアチブは、森林と生物多様性を保護する革新的な新しいアプローチで、森林保護者としての森林コミュニティの重要性と、市場パートナーを森林コミュニティの仕事に直接結び付ける支援方法に重点を置いています。われわれは、キングフィッシャーをForest Alliesの創設メンバーとして歓迎し、同社のサステナビリティへの取り組みを賞賛するとともに、人と自然の調和した繁栄を確実にする新しいソリューション構築を目指して協力することを楽しみにしています」と述べている。

【プレスリリース】Kingfisher plc becomes a founding member of the Rainforest Alliance ‘Forest Allies’ initiative
【参照サイト】Rainforest Alliance