キンコーズ・ジャパン株式会社はこのほど、積水化成品工業株式会社と共同で、展示会や販促イベントで使用されるパネル資材の再資源化スキーム構築に向けた取り組みを開始した。この取り組みは、積水化成品工業が開発したバイオマス由来の生分解性発泡体「RETONA FOAM BIO(レトナフォームバイオ)」を活用し、資材の「使い捨て」構造からの脱却を目指すものだ。
この実証は、2025年7月2日から4日に東京ビッグサイトで開催された「推し活EXPO」にて行われた。キンコーズ・ジャパンのブースでは「RETONA FOAM BIO」を用いたディスプレイが展開され、印字の発色や掲示状態での耐久性が検証された。来場者からは、展示内容だけでなくパネル素材そのものに対する関心も寄せられ、環境配慮型素材への高いニーズが確認された。
展示会やイベントでは、毎年大量のパネル資材が短期間で廃棄されており、その環境負荷が課題となっている。このような背景から、環境配慮型素材への関心が高まっており、今回の取り組みは、こうした課題解決に向けた一歩となる。キンコーズ・ジャパンは、展示資材の企画・制作・施工における実績と環境配慮型素材の提案経験を活かし、積水化成品工業と連携して印刷テストや品質評価に協力した。
今後、両社は「RETONA FOAM BIO」を展示会、販促イベント、商業施設のディスプレイ資材として積極的に展開する方針だ。さらに、使用後の回収・再資源化までを見据えた資源循環スキームの実用化に向けてパートナー企業との連携を強化し、製品ライフサイクル全体を通じた循環型社会の実現に貢献していく。
【プレスリリース】展示パネル資材を“使い捨て”から“再資源化”へ 〜キンコーズと積水化成品 パネル資源循環スキーム実証を開始〜
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