ブランドバッグのシェアリングサービス「Laxus」を運営するラクサス・テクノロジーズ株式会社と、リユース品のオンラインオークションなどを手掛ける株式会社オークネットは8月8日、循環型社会の実現に向けた業務提携を検討することで基本合意したと発表した。両社はそれぞれの強みであるシェアリングとリユースを融合させ、ブランド品の新たな循環型サービスを構築することを目指す。

今回の提携は、モノの「所有」から必要な時に利用する「体験」へと消費者の価値観が移行し、特にファッション分野で過剰消費や大量廃棄が問題視される中で、持続可能なライフスタイルへの関心が高まっていることを背景とする。製品の寿命を延ばすサーキュラーエコノミー戦略の中核である「シェアリング」と「リユース」という2つの循環モデルを組み合わせることで、環境負荷を低減しつつ、利用者に柔軟なファッションの選択肢を提供することを狙う。

提携の具体的な内容として、まずラクサスが提供するサービスとしてのシェアリング(Sharing as a Service)を意味するプラットフォーム「ShaaS」をOEM形式で展開し、オークネットグループのブランド品買取・販売サービス「ブランディア」の利用者にシェアリングという選択肢を提供することを検討する。これにより、事業者が多大な初期投資をせずともシェアリングサービスへ参入することを可能にする。

また、ラクサスの利用者に対しては、不要になったブランド品の買取サービスとしてブランディアを案内し、製品の再流通を促進する。商品調達面では、ラクサスがバッグの品揃えを拡充するため、オークネットが持つ業界最大級の仕入れネットワークを活用し、高品質な製品の安定供給体制を整える計画だ。中長期的には、両社の顧客接点や販売チャネルを活かし、「シェアしてから購入する」といった新しい購買スタイルを構築するなど、持続可能な流通モデルの創出も視野に入れている。

両社は今後、今回の取り組みを通じて得られる知見を基に、会員基盤の拡大や既存サービスとの連携、相互送客の強化を図り、利用者の利便性向上を目指す。この連携により、リユース市場のさらなる活性化と持続可能な社会の実現に貢献していく考えだ。

【プレスリリース】価値あるモノのより良い循環をめざして_ラクサスとオークネットが業務提携に基本合意
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