ニューヨーク市経済開発公社とブルックリンの先端技術に特化したコワーキングスペースを運営するニューラボは1月9日、ニューヨークのサステナビリティを促進し、逼迫する都市課題の解決に向けた2020年版サーキュラーシティプログラムを発表した。

両社は2017年にUrban Tech Hub の設立に向けた連携を発表して以降、「サーキュラーシティ(循環型都市)」をニューヨークの都市イノベーションビジョンにおける最重要項目の一つに掲げて活動してきた。

今年のプログラムでは、ニューヨーク市のサーキュラーエコノミーへの転換と省エネ化を活動の主軸としており、テクノロジーを用いることでニューヨーク市のサステナビリティ・ビジョンを推進する方針を打ち出した。

具体的には、産学官の連携強化によるサーキュラーエコノミーへの転換、廃棄や汚染の根絶、資源循環の仕組みづくり、エネルギー効率の改善・二酸化炭素排出量削減などを掲げており、これらの目標実現に向けたテクノロジーやアイデアをスタートアップ企業から広く公募する。

ニューヨーク市経済公社CEOジェームズ・パチェット氏は「イノベーションとテクノロジーの革新は、ニューヨーク市経済のみならず、世界の気候変動や環境保全にとって重要な鍵を握ります。サーキュラーシティプログラムは、産学官の連携がニューヨーク市が直面する大きな課題の解決につながるという道筋を示すはずです」と語る。

2050年には世界人口の7割が都市に暮らすと予測されているなか、都市部でどのように循環型モデルを実現するかは世界共通の課題でもある。今回のプログラムにより、革新的なテクノロジーやアイデアによるソリューションが生まれることを期待したい。

【参考記事】NYCEDC and New Lab Launch 2020 Edition of Circular City to Accelerate New York’s Sustainability Vision