注文住宅会社の株式会社クジラテラス(以下、クジラテラス)は2021年10月、浄水用木炭のサブスクサービス「SUMITCH(スミッチ)」を開始する。
SUMITCHでは、クジラテラスが本拠を置く岩手県の木材(ナラ)を使用して木炭職人が開発した浄水用木炭をサブスク形式で配達する。同浄水用木炭は水道水に含まれる塩素や有害物質を吸着するとともに、カリウム・マグネシウム・カルシウムなどのミネラルを多く含むとしている。消費者は同サービスを利用することで自宅でミネラルウォーターを作れ、ペットボトルやウォーターサーバーを削減できるとクジラテラスは考える。さらに、SDGs達成・CO2削減・木炭を使うという森の循環利用への貢献による森林保全に貢献し、新しい価値を提供するとみている。同サービスの目標は、今後5年間で2億3,000万本のペットボトル(日本におけるペットボトル年間消費量の1%に相当)と3,500トンのCO2を削減することだ。
SUMITCHのサービス概要・使い方は、以下のとおり。
サービス概要
- 内容量:木炭2個入り(2カ月分)
- 料金:2,970円(税込・送料無料)
- 販売形態:オンライン販売・2カ月ごとの定期購入
使い方
- 受け取り後、木炭を水で簡単に洗う
- 水道水を入れた容器に木炭を入れる
- 8時間後、ミネラルが豊富な水ができる
- 木炭を1カ月間使用した後、新しい木炭と交換する
- 使用済み木炭は乾燥後、脱臭剤として冷蔵庫や靴箱に入れて使用できる
2020年10月、日本政府が「2050年温室効果ガス実質排出ゼロ達成」を宣言したことを受け、国内で多くの取り組みが進められている。森林は炭素を固定する性質を持つが、同サービスにおいて木炭を提供する有限会社谷地林業の谷地譲代表取締役は記者会見で、「災害などへの対策としても、山に人の手を入れて豊かな森づくりを目指し、木炭をつくるなど木を無駄なく使って資源に変えることが大切です」と述べた。森林保全・ペットボトル削減・おいしい水の確保を目指し、分野の異なる企業が共同で取り組む同サービスの今後の展開が期待される。
【プレスリリース】岩手県産木炭を活用したSDGs商品サービスの発表会見を副知事登壇にて行います
【参照サイト】新商品サービスの発表会見を副知事登壇にて行います
*冒頭の画像の出典:株式会社クジラテラス