英国に本拠を置く高級スーパーWaitrose & Partnersは、環境調査エージェンシー(EIA, Environmental Investigation Agency)と国際環境NGOのグリーンピースが発表した、スーパーマーケットの店舗と製品における使い捨てプラスチック削減状況を評価するレポートにおいて、2年連続で1位にランクされた。

レポートでは、Waitroseがプライベート・ナショナルブランドの両方において、2017年以降6.1%のプラスチックを削減したと評価している。

Waitroseは2019年、一部の店舗において詰め替え可能な商品の発売を始め、また「Waitrose Unpacked」と呼ばれるパッケージフリーでの購買について顧客ニーズのテストを行った。

Waitroseは、Wallingford Oxfordshireの店舗で量り売りの商品を通路に並べるという、全国展開スーパーとして初の試みを行った。12月には13種類の量り売りオプションを追加し、今後は冷凍フルーツ・米・パスタ・穀物・シリアル・ドライフルーツ・スナック・コーヒー・洗剤など51の分野に広げる。この試みは、顧客が量り売りで商品を買うために専用エリアに移動することなく、従来どおりの買い物導線での利用状況を把握することを目的としている。

「Unpacked」が2019年夏にオックスフォードのBotley Road店で開始された際、当初は11週間のテストを予定していたものの、成功後もそこで継続され、Wallingford・Abingdon・Cheltenhamの3店舗にも拡大された。

Waitroseは自社でのこの取り組みについてレポートを発表。顧客は包装しない購入方法を圧倒的に支持しており、量り売り商品全体でほぼすべての使い捨て包装が排除されたとしている。

レポートによると、Botley Road店での最初の11週間で、量り売り商品全体で使い捨て包装の98%が排除され、すべてのプラスチック包装が83%削減された。顧客の80%が、再度量り売りで商品を購入すると答えており、わずか10週間で顧客は自分の容器を持参するようになっていた。顧客からのフィードバックによると、彼らはさらに多くの量り売り商品を揃えてほしいと考えているという。Waitroseは、顧客が環境にも配慮でき、気分よく買い物ができるように量り売り拡大に取り組んでいく構えだ。

Waitrose のエグゼクティブディレクターである James Bailey 氏は次のように述べている。「グリーンピースの評価が、プラスチック包装の削減と量り売り販売の先駆者として私たちの取り組みを評価してくれたことを嬉しく思いますが、やるべきことはまだたくさんあります。お客様にとっても私たちにとっても重要な取り組みであり、さらに多くを実現する方法を模索し続けています。『Waitrose Unpacked』の実現には、過去長い年月をかけて根付いてきた購買行動の根本的な変化が必要です。次の段階においては、量り売りでの購入を顧客の購買行動の一部として根付かせ、『Unpacked』をさらに展開できる可能性があるかどうかを把握できると考えています」

【参照記事】Waitrose ranked first for efforts to reduce plastics in Greenpeace report as it confirms latest plans for refillables test