家具工房YOAKEはこのほど、古家具や端材を回収して新しい家具や雑貨によみがえらせるリメイクサービスを開始した。「世代を超えて、人生が豊かになる家具ブランドをつくる」を理念に掲げるYOAKEは、日本の伝統技術を使い構造的に長く使える仕様を採用しており、リメイク家具注文は本質的事業であると考えた。
「修理」とは異なり、家具や端材の一部を活かしながら新たにデザイン・製作する「リメイク」は、高い技術と素材を活かす発想が求められるとYOAKEはみている。さまざまな木材を取り扱うYOAKEは幅広い知識を持ち、リメイクを得意とするとしている。依頼を受ける家具やリメイク内容はすべて異なるため、用途・大きさ・イメージ・予算などを綿密に顧客と話し合いながら図面を完成させていくのが特長であると発表している。
リメイクの流れ イメージ
YOAKEは、リメイクサービス開始に至った背景を以下のように発表した。新型コロナウイルス感染症蔓延により「おうち時間」が増えたことで日常の暮らしを見つめ直す機会が増加し、家具・インテリア業界は活性化した。YOAKEでもオリジナル家具や受注生産の家具製作、ウッドデッキや家のリフォームといった居住空間全体に関する相談が増えたが、木材の値上がりとともに家具も値上げが必須になる事例も出てきた。そこで、リメイク家具は廃棄物削減や価格上昇に対応でき思い出を目に見える形で残せることから、顧客にとって価値を持つ可能性があると考えた。
WOOD DESIGN AWARD2020 優秀賞受賞作品「木硯 Mokken」
2020年、YOAKEは隈研吾氏などが審査員を務める「JAPAN WOOD DESIGN AWARD 2020」で、文字を「打つ」ようになった現代社会に対して「書く」文化を見つめ直す意味を込めて創作した「木硯 Mokken」を発表し、優秀賞(林野庁長官賞)を受賞している。今年、創業4周年目を迎えたYOAKEは今後も社会と向き合いながら、価値ある家具づくりを目指していく意向だ。
【プレスリリース】古い家具が新しいカタチで蘇る。ウッドデザイン賞 優秀賞を受賞した、YOAKEのリメイク家具とは?
*記事中の画像の出典:YOAKE