米国コロラド州に本拠を置くライフスタイルアパレル企業、VFコーポレーションは2021年2月、ポリ袋を含む使い捨てのプラスチック包装を2025年までに完全に廃止するという目標を発表した。
1899年創業のVFコーポレーションは、Vans®、The North Face®、Timberland®、Dickies®など、20を超えるライフスタイルブランドを擁し、グローバルに事業を展開する。
同社では、今日の世界におけるプラスチック包装の廃棄の規模を勘案し、持続可能な包装への注力をグローバルサステナビリティ戦略の重要な要素とみなす。今回、以下のような持続可能な包装についての目標を掲げている。
- 2025年までに使い捨てプラスチック包装を全廃。その他のあらゆる包装についても削減し、持続可能な原料から作られ、リユースやリサイクルができるようにデザインされた包装へと切り替える。
- 2023年までに、製品包装に使用されるすべての使い捨てプラスチックを、再生材率100%のもの、バイオベース素材、もしくはその2種を組み合わせたもののいずれかとする。
- 2023年までに、すべての紙基材の包装を、再生素材(性能に支障のない範囲で可能な限り、80%以上)、第三者認証されたバージン素材、またはその2種を組み合わせたもののいずれかとする。
- 循環型包装のインフラを構築するための重要な業界の連携および政策イニシアチブを主導する。これにより2025年の誓約を実現させる。
また、紙の包装に関するCanopyのPack4Goodイニシアチブにも同社は長年参加を続ける。
VFコーポレーション グローバルサステナビリティ事業部のJeannie Renné-Malone氏は、「世界においても特にアイコニックなアパレル・フットウェアブランドを複数手掛ける私たちは、環境保護の推進という重要な役割を担っており、ポジティブな変化をもたらす業界の動きを触発することができると認識しています」と語る。さらに、今回の包装についての目標は、同社がその規模を活かして多大な効果を及ぼせる一つの例であるとし、包装廃棄物から1年で1億枚ものポリ袋を削減できる可能性を示唆する。
VFコーポレーションと傘下のブランドでは、複数の補足的なガイドラインや持続可能性に関する目標が設定され、持続可能な包装についてのイニシアチブと企業全体における廃棄物削減への取り組みが、それにより支えられている。VFコーポレーションの直営事務所やスポンサーイベントでは、他製品で代替できる不必要な使い捨てプラスチックを2023年までに排除するとしている。
今回の発表は、業界内でのよりサステナブルな包装に向けての動きを、自社の取り組みで後押ししたい同社の意向を伺わせる。
【プレスリリース】VF Corporation Announces 2025 Sustainable Packaging Goals :: VF Corporation (VFC)