英国政府はこのほど、2050年までのネットゼロ実現目標に沿って、産業部門における脱炭素化の方法を定めた「産業脱炭素戦略」を発表した。主要経済国としてのこの種の政策は世界初であるとしている。
同戦略は、金属と鉱物・化学物資・食品飲料・紙とパルプ・セラミック・ガラス・石油精製所・エネルギー集約度の低い製造など、英国の全産業部門を対象としている。これらの事業は英国の炭素排出量の約6分の1を占めており、排出量目標を達成するには製造工程の変革が重要であることが示された。同戦略の目的は、排出量と事業を海外に移転することなく、産業部門をネットゼロ目標に合致させる方法と政府が取るべき行動を示すことだとしている。産業におけるネットゼロ達成のための基盤・産業工程の変革・英国における潜在性の最大化の3項目で作成された同戦略の要旨は、以下のとおりだ。
この記事は、Circular Economy Hub 会員専用記事となります。
会員種別と特典
藤原 ゆかり
欧州在住フリーライター/リサーチャー。EUの政策・規制、経済、産業、政治、環境リサイクル分野での執筆活動および調査に携わっている。専門分野:EU環境政策・規制。イギリスの大学院で戦争学、国際関係学を学ぶ。趣味は旅行と油絵。