マテリアルライブラリーを運営するコンサルティング会社 Material ConneXion Tokyo(運営会社:株式会社エムクロッシング)は、六本木の本社にて「Sustainable Materials 2020 for Circular Economy」展を10月1日から12月25日まで開催している。
同社は、サーキュラーエコノミーを実現するさまざまな素材や取り組みを紹介することを目的として、リサイクル効率の高いアルミ素材、植物由来のバイオプラスチックや生分解性プラスチック、サステナブルなエネルギー社会の実現に向けて期待される薄型シートリチウム電池などを展示する。同展示は他社との協業のきっかけや、業界を超えた仕組みづくりのヒント、および日本のサーキュラーエコノミーの取り組みについて考えるきっかけを訪問者に提供することを目標としている。また、出展企業担当者が実際の展示物をリモートで紹介し、出展企業による参加費無料の全11回オンラインプレゼンテーションも開催する。
出展企業は倉敷紡績株式会社、トヨタ紡織株式会社、NISSHA株式会社、三菱ケミカル株式会社、株式会社UACJで、以下の素材が展示される。
倉敷紡績株式会社
アルミラミネートフィルムで電池の正極・負極・固体電解質材料を封止した、薄くフレキシブルなフィルム形状2次電池。蓄電できるため、持続可能なエネルギーシステムを支え、軽量かつ省スペースで利用できる。電解液を使用しないことから安全性が高く、寿命も長い。用途はウエアラブルセンサ・通信用電源、フレキシブルディスプレー用電源、太陽電池一体型畜発電電源、非接触充電コイル一体型畜発電電源などである。
NISSHA株式会社
FORMED FIBER TECHNOLOGY~パッケージにおける環境負荷の少ない製品ニーズに対し、パルプを原料とした3種類の成形技術を展示する。プレス成型により複雑な形状を作りだす技術、射出成型により汎用プラスチックと同等の成形性を実現する技術と、パルプ材の中に気泡を発生させることで軽量・緩衝性を実現する技術を活かして、サステナビリティ実現に貢献する。
三菱ケミカル株式会社
高い耐熱性を持つ植物由来の生分解性プラスチック、植物由来の高機能プラスチック、柔軟性と耐久性を持つ人工皮革、塗料に使われる植物由来の高機能ポリマー、天然パルプを使用した植物系原料の良さと化学系原料の合成繊維の良さを併せ持つ半合成繊維トリアセテートなど、大手化学メーカーだからこそ出来る幅広いサステナブルなソリューションを紹介する。
トヨタ紡織株式会社
植物由来材料利用によるCO2排出量削減を実現した3D成型可能なケナフボード。ケナフ繊維とポリプロピレン繊維またはポリ乳酸繊維により作られたマットを加熱・成形することで出来る厚さ2-5mmの平板だ。天然繊維の中でも繊維引張り強度の強いケナフと汎用樹脂であるポリプロピレンをバインダに採用することで、従来の石油由来樹脂の使用量を削減しつつ、軽量で高い剛性を保つ。
株式会社UACJ
アルミニウムは、飲料缶用途においてリサイクルシステムが完成しており、バージン素材のわずか3%のエネルギーで再利用できるリサイクル効率の高い素材である。用途に応じて硬さや加工性・形状を変更でき、加工が容易で遮光性もあるため内容物を保護でき、軽量で輸送燃費も良く、印刷により加飾もできる。また、アルミ表面を活性かつ凹凸化する独自の表面処理技術により、異素材との接着力を高められる。この高い接着力を活かして、高熱伝導性のあるアルミニウムは放熱プリント基板などにも使用される。
SUSTAINABLE MATERIALS for Circular Economy
会期:2020年10月1日(木)~12月25日(金)
開館:11:00-17:00 (休館日:土・日・祝)
会場:Material ConneXion Tokyo
入場:無料
【プレスリリース】企画展開催のご案内「SUSTAINABLE MATERIALS for Circular Economy」