欧州委員会は2025年2月から12月にかけて段階的に、オムニバス・パッケージと呼ばれる複数の提案書をEU理事会および欧州議会に提出した。本パッケージは、サステナビリティ、タクソノミー、化学物質、環境、自動車産業など10項目に関わる現行規制要件の一部に焦点を当て、それらの改正を実施するものだ。
オムニバス・パッケージは、不必要な負担を生み出す複雑な規制要件を対象とした「簡素化」の取り組みの一環である。これは、欧州の競争力の将来に関するマリオ・ドラギ氏による提言書(ドラギ報告書)に基づく欧州委員会の対応の一部であり、またEUの「2024年-2029年戦略アジェンダ」およびブダベスト宣言※における主要優先項目でもある。現在のEU政策の方向性に大きな影響を与えているドラギ報告書は、EUの長期的な繁栄に向け、低炭素で資源効率的かつ循環型の経済への移行の重要性を強調し、イノベーションを起こすことを通じ産業の競争力を強化することを提言した。これらの提案に基づき、欧州委員会は、サステナビリティ目標の達成と競争力向上を両立するためには、規制の簡素化と管理負担の削減が不可欠であるという結論に達した。
これらの提案に基づき、欧州委員会は、サステナビリティ目標の達成と競争力維持を両立するためには、規制の簡素化と管理負担の削減が不可欠であるという結論に達した。その一環として、すべての企業の行政負担を少なくとも25%、中小企業については35%削減するという目標をロードマップである「競争力コンパス(Competitiveness Compass)」において設定している。
※「第11回世界科学フォーラム(11th World Science Forum, WSF 2024)」でEUの採択された「ブダペスト宣言(Declaration of the 11th World Science Forum)」。
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