米カリフォルニア州議会はこのほど、使い捨てプラスチック容器包装の使用や販売を禁止する「プラスチック汚染防止、および包装生産者責任法」(SB54)施行法案を可決した。2024年1月1日から施行される。国際条約などを通じてプラスチックの排出抑制を目指す動きが加速する中、エネルギーや運輸などの分野で米国内でもいち早く環境配慮に動く加州が、脱プラスチックでも先導する形となった。
新たな生産者責任組織を通じてリサイクルを促進
同法では、特定の使い捨て包装およびプラスチック製の使い捨て食品サービス用品として定義される対象素材の生産者は、2024年1月1日までに同州内でのプラスチックの削減、収集、処理、および再資源化、再利用のスキーム構築を担う生産者責任組織 (PRO)への 参加が求められる。もしくは、対象となる資材をカリフォルニア州で販売、輸入、配布することが禁じられる。これらの資材には、次のものが含まれる。
使い捨てパッケージ
内容物が使用または開封された後、定期的にリサイクル、廃棄、または廃棄される (通常は再充填または再利用されない) 材料
食品サービス用品
プラスチックでコーティングされた紙、またはプラスチックでコーティングされた板紙、製造工程で意図的にプラスチックを添加した紙または板紙、および多層の柔軟な素材。これらには、トレイ、プレート、ボウル、クラムシェル、蓋、カップ、調理器具、マドラー、ヒンジ付きまたは蓋付きの容器、ストロー、食品サービス施設に販売されるラップまたはラッパーおよびバッグが含まれる
例外として、医療製品、機器、医薬品のほか、乳児用調製粉乳、医療用食品、特定のサプリメント、農薬、危険物および危険物、 5年間の寿命を持つ保管用の長期パッケージは同法の対象から除外される。
2031年末にプラスチックリサイクル率65%へ
同法はさらに、対象となるプラスチック容器包装について、2032年1月1日以降に「州内または州内に販売、流通、または輸入される」すべて製品が州内でリサイクル可能か堆肥化可能であることを保証するよう生産者に求めている。具体的には、プラスチックリサイクル率の目標を2027 年末に少なくとも 30%に、2029年末に同40%、2031年末に同65%へと段階的に引き上げる。