サーキュラーエコノミーを推進する英エレン・マッカーサー財団が主宰する「CE100ネットワーク」に、欧米で革新的なビジネスを展開する12社が新たに加入した。
これらの企業はすでに、サーキュラーエコノミーのビジネスモデルや製品、素材を開発しており、CE100への加入によって他の加盟企業とともにサーキュラーエコノミーでの新たに連携が可能となる。
新たに加入した12社のうち、米Apeel Sciensesは、果物や野菜の表面にコーティングできる植物由来の保護剤の開発に成功。青果を長持ちさせることで、食品ロスの削減につながるとともに、プラスチック包装材も削減できる。
また、スペインのCadel Deinkingはプラスチックの表面に印刷されたインクを除去する技術を持つ。リサイクル前のプラスチックからインクを消すことで、プラスチックに近い高価値のリサイクルプラスチックを製造できる。
英Garcon Winesは、リサイクルプラスチックから平たいワインボトルを製造している。従来のガラスボトルに比べて省スペースで、運送効率も良いという。
その他の加入企業は以下の通りだ。
- シェアリングサービスプラットフォームの仏Lizee
- 米仏でリサイクル包装材によるショッピングプラットフォームを展開するLoop
- 温度に反応して食品の正確な賞味期限を示す技術を持つ英Mimica
- 大量の乾燥、液体製品向けのリサイクル包装材を開発したチェコのMIWA Technology
- サーキュラーエコノミー推進に関わるビジネス向け保険サービスのスウェーデンOmocom
- 返品を削減する物流を提案する米Optoro
- 食品業者に段ボールなどの代わりとなる再利用可能な箱やかごを提供する仏Pandobac
- 溶ける糸を開発したベルギーのResortecs
- サステナブルなサプライチェーン構築を支援する米Sourcemap
【参照記事】Global innovators join the world’s leading circular economy network
木村 麻紀
環境と健康を重視したライフスタイルを指すLOHAS(ロハス)について、ジャーナリストとしては初めて日本の媒体で本格的に取り上げて以来、地球環境の持続可能性を重視したビジネスやライフスタイルを分野横断的に取材し続けている。サーキュラーエコノミー(CE)における関心領域は、CE×社会包摂的まちづくり、CE×教育など。SDGs.tv公認ラーニングコーチ。
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