当ウェブサイト「Circular Economy Hub」を運営するハーチ株式会社(以下、ハーチ)は、株式会社フューチャーセッションズ(以下、フューチャーセッションズ)と共同で、企業向け短期集中型ワークショップ「Circular Design Sprint(サーキュラー・デザイン・スプリント)」の提供を4月に開始した。ハーチは企業のサステナビリティ・サーキュラーエコノミー支援サービス「IDEAS FOR GOOD Business Design Lab」も運営している。同ワークショップでサーキュラーエコノミーへの移行に欠かせない「サーキュラーデザイン思考」を身につけられるとしている。
気候危機・資源枯渇・海洋汚染などさまざまな環境・社会課題に取り組むなかで、世界ではサーキュラーエコノミーへの転換が求められている。日本でも2020年5月に経済産業省が「循環経済ビジョン2020」を公表し、2021年3月には経済産業省・環境省・経団連が「循環経済パートナーシップ」を創設するなど、サーキュラーエコノミー実現に向けた動きが加速している。
サーキュラーエコノミー実現には、製品・サービス設計の段階から廃棄や汚染が出ない仕組みを考える「サーキュラーデザイン思考」が求められる。循環型の事業モデル構築には原料調達・製造・物流・販売などすべてのバリューチェーンを包括的に捉え、システム全体の変革を実現しなければならない。こうしたことから、業界を問わず「サーキュラーデザイン思考」を用いた事業を展開する企業を増やすべく、同プログラムの提供に至った。
Circular Design Sprint
Circular Design Sprintについて、以下のように発表している。
- Circular Design Sprintは、企業が新製品やサービスを市場に投入する際のリスクを減らすことを目的とする「デザイン・スプリント」の手法を用いて、サーキュラーエコノミーの概念を取り入れた製品・サービス開発のプロトタイプ作成・検証までを実施する3日間の短期集中型ワークショッププログラムである
- 「理解→定義→スケッチ→決定→試作→検証」という6つの工程を通じて、サーキュラーエコノミーに対する理解からアイディエーション・プロトタイプづくりを実施し「サーキュラーデザイン思考」を身につけられる
特徴
- 最新の知見に基づく「サーキュラーデザイン思考」のインプット:国内唯一のサーキュラーエコノミー専門メディアである当ウェブサイト「Circular Economy Hub」を運営し、国内外のサーキュラーエコノミー事情に精通するIDEAS FOR GOOD Business Design Labチームが、アウトプットするアイデアの質と量を高めるための良質なインプットを提供する。業界やテーマごとのカスタマイズも可能
- 社員のアイデアと意欲を引き出すファシリテーション:数多くの大手企業を顧客に持ち、イノベーションの実現に向けた共創型ファシリテーションを手がけるフューチャーセッションズがワークショップの詳細設計・当日のファシリテーションを行う
- アイデアの実現に向けた共創(Circular Co-Creation)※オプション:ワークショップ終了後、実際にアイデアの実現に向けた6カ月~12カ月間の共創型プログラム「Circular Co-Creation(サーキュラー・コクリエーション)」の提供も可能
開催概要
- 開催日数:3日間(6時間/日)※希望に応じて調整可能
- 参加人数:5~30名程度
- 開催場所:自社オフィスもしくはオンライン(ワーケーションプランの企画も可能)
- 料金:要問い合わせ
- 詳細:https://bdl.ideasforgood.jp/product/cds/
対象企業
- サーキュラーエコノミーの概念に基づく企業ビジョン・戦略を策定したい企業
- サーキュラーエコノミー型の新規事業・サービス・商品を企画している企業
- 既存事業をサーキュラーエコノミー型モデルに移行していきたいという企業
- 社内横断型のサーキュラーエコノミープロジェクトを立ち上げたい企業
- サーキュラーエコノミーに関する社内浸透を図りたい企業
Circular Design Sprint体験版プログラム
両社は、Circular Design Sprintの流れを6時間(3時間×2回)で体験できる公開型の短時間プログラムも用意した。対象は、Circular Design Sprintを社内で実施する前に全体像を掴みたいと考える企業だ。同プログラムは公開型プログラムのため、テーマは開催側が指定する。
- 開催日時:5月24日(月)・25日(火)の18:00~21:00
- 開催場所:オンライン(Zoom/Muralを利用)
- 定員:20名
- 料金:10,000円(※IDEAS FOR GOOD Business Design Lab会員は1,000円割引)
- 詳細:こちらのPeatixページにて確認できる
今回の協業を通じて、日本国内において経済と資源が循環するビジネスモデルの実現を加速し、社会課題解決のさらなる推進を図る意向だ。
ハーチ株式会社
Content Marketing for Good(社会をもっとよくするコンテンツマーケティング)をコンセプトにウェブメディア事業を展開する。月間50万人以上の読者を持つ世界のソーシャルグッドなアイデアマガジン「IDEAS FOR GOOD」では2019年に欧州6カ国でサーキュラーエコノミーに取り組む企業や団体50組織以上を取材した。欧州の先進的事例をもとに日本でもサーキュラーエコノミーの推進を加速するため、2020年3月に専門プラットフォーム「Circular Economy Hub」を開設し、現在は神奈川県横浜市で「Circular Yokohama」も展開している。
URL:https://harch.jp/
IDEAS FOR GOOD Business Design Lab
IDEAS FOR GOOD Business Design Labは、ハーチ株式会社が運営する企業のサステナビリティ・サーキュラーエコノミー事業支援サービスだ。「IDEAS FOR GOOD」の運営を通じて培った世界的知見とネットワーク・サステナビリティに関する専門性・楽しく課題解決に挑む創造性を強みに、リサーチ・ワークショップ・コンサルティングなどを通じて企業の「Turn Ideas into Action(アイデアを形にする)」を支援している。
・URL:https://bdl.ideasforgood.jp
株式会社フューチャーセッションズ
環境問題や社会問題など複雑な問題に対して、部門を超えて解決していくための共創の場「フューチャーセッション」を多数の企業や地域で実施し、企業・行政・市民などの連携によってサーキュラーエコノミーを実現するエコシステム構築を推進している。同社が扱う問題は、再生可能エネルギーを推進する企業の新規事業創出・組織変革のプロジェクト、持続可能な漁業の実現に向けた地域と企業が連携した6次産業化の支援プロジェクト、SDGs達成に向けたエシカルな食を推進する産官学連携のプラットフォーム構築などである。
URL:https://www.futuresessions.com/
【プレスリリース】【IDEAS FOR GOOD Business Design Lab】「サーキュラーデザイン思考」を身につける 企業向け短期集中型ワークショップ「Circular Design Sprint」が提供開始
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