代官山サーキュラーコミュニティ「CIRTY(サーティー)」が10月19日に始動した。

CIRTYの拠点は、東急不動産株式会社が東京都渋谷区代官山町に同日開業した複合施設「Forestgate Daikanyama」のTENOHA棟だ。同棟はカフェとイベントスペースで構成される。

CIRTYは、サーキュラーに関するひと・もの・アイデアが集まるリアルな場と情報発信メディアの2つを軸とした活動体で、5つの活動を展開する。5つの活動は、循環型のカフェ&フラワーショップ、施設内緑化・都市型の屋上菜園、サーキュラーコミュニティイベント、サーキュラーを「知る・学ぶ」場、CIRTY公式WEBメディアだ。普段の暮らしにある身近な体験からサーキュラーコミュニティを育成することを目指す。CIRTYは、CIRCULAR・CITY・COMMUNITY・2030を組み合せた造語である。

カフェ&フラワーショップでは、「地産地消・店産店消・循環」を体現した食事を提供し、食を通したサーキュラーコミュニティづくりを目指す。提供する野菜や果物は、食品廃棄物をバイオマス処理し、残渣を堆肥化した土を利用して近隣の提携農家が育てた野菜、規格外野菜、店内の植物工場や屋上菜園で育ったハーブなど。代官山にある店舗とも提携する。フラワーショップでは、処分予定だったロスフラワーや売れ残った花を使用したドライフラワー、硝子の製造過程で廃棄される部分をアップサイクルした花瓶などを販売する。屋外では、量り売りスーパーマーケットなどを展開する株式会社斗々屋が循環型キオスクを展開し、ゼロウェイストの生活形態を提案する。

施設内緑化・都市型の屋上菜園では、店舗内外の植栽と都市型の屋上菜園を運営。専門庭師が訪問者とコミュニケーションを取るなど、サーキュラーコミュニティの醸成を促進させる。

サーキュラーコミュニティイベントでは、サーキュラーコミュニティイベントを定期的に開催、環境配慮型の食材や商品を集めたマルシェを毎月開催する。ワークショップやトークイベントも実施する。

サーキュラーを「知る・学ぶ」場では、カフェの空間を循環型ワークショップやサステナブルな取り組みを展開している企業・アーティストの商品発表や展示会などにも利用する。2Fにはライブラリースペースも常設し、サーキュラーやサステナブルに関連する書籍、サーキュラーコミュニティメンバーの推薦図書を設置する。

CIRTY公式WEBメディアは、サーキュラーに関するさまざまな情報を定期的に配信する。

CIRTYプロジェクトチームは、次のとおり(順不同)。株式会社DAISHIZEN、株式会社SUEP.、株式会社エーゼログループ 西粟倉森の学校、株式会社KADOWSAN、GOOD GREEN THINGS、ALL GOOD FLOWERS、株式会社斗々屋、プランティオ株式会社、NewMake、ReBuilding Center JAPAN、RGB株式会社、一般社団法人SWiTCH、佐々木拓/金井あき(KANAISASAKI)。

サーキュラーエコノミー移行に向けては、業界や立場を超えたあらゆる人の協働が必要不可欠だとみられている。さまざまな組織が地域および訪問者とともに、身近な体験からサーキュラーコミュニティを育成することを目指すCIRTYにおいて、多くのつながりと循環が生まれることが期待される。

【プレスリリース】代官山サーキュラーコミュニティ「CIRTY」2023年10月19日始動
【参照サイト】CIRTY
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*記事中の画像の出典:RGB株式会社