株式会社海外需要開拓支援機構(クールジャパン機構)は2024年7月18日、欧州にてコンシューマーエレクトロニクス製品のサブスクリプションサービスを展開するドイツのGrover Group GmbHに対し、10百万ユーロの支援を決定したと発表した。この出資により、サーキュラーエコノミーの推進が進む欧州において、日本製品の海外需要開拓に貢献するとしている。

Groverは2015年に設立された企業であり、スマートフォン、ノートパソコン、VR機器、ウェアラブルデバイス、スマート家電などのエレクトロニクス製品を月額サブスクリプションで提供するプラットフォームを運営している。製品の貸し出しや再利用を促進することで、エレクトロニクス製品を「所有」から「共有」へとシフトさせ、長期間使用される仕組み作りに取り組んでいる。

Groverのサービスは、ドイツ、オーストリア、オランダ、スペインで展開されている。特にドイツでは、大手小売りグループMediaMarktSaturnを含むパートナーネットワークを通じても提供。対象製品には日本製品も含まれる。今回の出資は、日本製品の競争力強化に加え、サーキュラーエコノミーの推進に向けた一歩として、持続可能な社会の実現への貢献が期待されている。

【プレスリリース】】欧州循環型経済のリーディングテックサブスクリプションプラットフォームを展開し、日本製品の海外需要拡大を推進する Grover へ出資
【参照記事】クールジャパン機構とは
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