ハリタ金属株式会社はこのほど、有限会社モメンタムファクトリー・Oriiと共同で、使用済み家電製品から回収した銅合金スクラップを100%原料としたコースターを制作した。

伝統産業「高岡銅器」の熟練職人の技術を活かし、ハリタ金属のリサイクル技術とモメンタムファクトリー・Oriiのデザインを融合。資源循環による環境への貢献と新たな美的デザインの両方を追求した。

伝統産業にも、国内におけるカーボンプライシングや輸出時の国境炭素税への対応が求められているとハリタ金属はみている。そのため、同社は製品製造と同時にカーボンフットプリントを計測しながら、脱炭素高岡銅器2.0へ向けて高岡市カーボンニュートラルに貢献することを目指している。伝統産業を支援するべく、地域経済と環境に貢献する取り組みも加速していきたい考えだ。

ハリタ金属は、伝統と革新が共存する同プロジェクトはサーキュラーエコノミーの実践例として、他の産業や企業のモデルとなることを期待。持続可能な社会の実現に向けて地域産業と協業し、資源の効率的利用により最大限の付加価値を創出していきたいとしている。

同コースターの原材料である電子廃棄物の量は世界で増大しており、電子廃棄物削減に向けて、長期間利用できる設計や回収・リサイクルの仕組みの構築が必要とされている。なお、ハリタ金属は三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社と「一般社団法人 循環経済協会」を2021年に設立。資源効率性の向上や事業者間連携を実現する新たな事業モデルの開発や実装拡大の推進を目指している。

【プレスリリース】リサイクル材100%使用のアップサイクルコースター 「伝統産業とリサイクルの融合」 伝統と革新で未来をつくるCircular Economy
【関連記事】三菱UFJリサーチ&コンサルティングとハリタ金属、「一般社団法人 循環経済協会」を設立
【関連記事】Virgin Media O2と環境慈善団体、英国で電子廃棄物削減プログラムを拡大
【関連記事】電子廃棄物による温室効果ガス排出量、2014~2020年に53%増加。米大学の研究
【関連記事】【前編】循環型電子機器への道筋と12のイネーブラーとは?~Circular Electronics Partnershipレポ―トより
【関連記事】電子廃棄物から回収される貴金属市場が2025年までに約118億ドルに拡大。 MarketsandMarkets™ がレポートを発表
*冒頭の画像の出典:ハリタ金属株式会社