環境省は、使用済み小型家電や家電リサイクル品などの「都市鉱山」の回収量増加を目的とした「都市鉱山回収量増加に向けた回収実証モデル事業」を実施すると発表した。令和7年度補正予算に基づく取り組みで、先導的な回収スキームを公募する。

国内には、レアメタルなど多くの鉱物資源が都市鉱山として蓄積されているが、回収が十分に進んでいないほか、不適正なルートで国外へ流出する事例も課題となっている。同省は循環経済への移行を国家戦略に位置づけており、再生材供給の安定化と資源自律の強化を図る考えだ。

公募は2つの部門で行う。

部門Ⅰでは、宅配便会社などが使っている荷物の追跡システムを活用し、使用済み小型家電を効率よく回収できる仕組みを試す。これまで回収事業への参入を難しくしていた車両表示や書類管理などの負担について、デジタル管理で代替できないかを検証し、回収量の拡大を目指す。宅配便や引越し、給湯器の点検時にあわせて回収する方法などを想定しており、地域ポイントの付与など、住民が出しやすくなる仕組みの提案も可能とする。

部門Ⅱでは、家庭用エアコンの回収率を高めるため、より簡単に回収を申し込める仕組みや、回収費用の負担を軽くする補助制度などを試す。いずれの部門も、仕組みづくりや関係者との調整、周知活動にかかる費用を国が支援する。

支援総額は税込6,000万円。部門Ⅰは3,000万円で3件程度、部門Ⅱは3,000万円で2件程度の採択を予定する。対象は民間企業や地方公共団体、各種法人などで、共同提案も可能とする。実証・試行を伴う事業が条件で、調査のみの提案は対象外となる。募集期間は令和8年2月9日16時から3月19日18時まで。電子メールで申請書を提出する。

同省は、モデル事業で得られた知見を今後の制度見直しや回収スキームの拡充に活用し、製造業への再生材供給拡大につなげたいとしている。

【プレスリリース】令和7年度補正予算 都市鉱山回収量増加に向けた回収実証モデル事業の公募について
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