一般社団法人フィッシャーマン・ジャパン、株式会社ファーメンステーション、株式会社アーバンリサーチは、東北の未利用資源を活用したナチュラルコスメ「KAISO」を開発し、このほど発売を開始した。

KAISOには、宮城県石巻市で海藻の森をつくる活動において役目を終えた昆布と、岩手県奥州市の循環の仕組みで生まれた米もろみ粕を使用している。

フィッシャーマン・ジャパンは、持続可能な水産業を目指し石巻市を拠点に事業を展開。海から海藻が消えていく現象である「磯焼け」に対し、昆布を使用して人工的に海藻の森をつくるプロジェクト「ISOP」もそのうちの一つで、以下の取り組みを実施している。

  • 海に潜り、ウニを駆除
  • 駆除した場所に海藻を移植
  • 漁師をダイバーとして育成
  • 駆除したウニを陸上で身入りをよくしてから出荷
  • 子どもたちが海のことを学ぶ機会の創造

取り組みのなかで、定期的に海藻の監視・ウニ駆除・海中造林などを実施しており、役目を終えた昆布をKAISOの原料として使用した。

ファーメンステーションは、奥州市で休耕田を再生させオーガニック米を栽培し、エタノールなどのアップサイクル原料を製造している。現在、荒廃農地の発生防止・解消に向けてさまざまな取り組みが進められているなか、休耕田や遊休水田を再生・利用する点や、企業の食関連工場から排出される残さなどの食品廃棄物に付加価値をつける点が特徴だ。ごみを出さない循環を地域コミュニティと共に構築しており、これまでに廃棄パン由来のエタノール製造の商用化、りんごの搾りかす由来の除菌スプレー販売、廃棄ごはん由来のエタノールを配合した除菌ウエットティッシュ販売などを実現した。

2015年、アーバンリサーチとフィッシャーマン・ジャパンは、水産業の担い手を増やすための活動を共同で開始。同企画「KAISO」は、アーバンリサーチが日本各地の人と共に地域の魅力を発信する「JAPAN MADE PROJECT」の一環で、海の環境課題への貢献を目指している。

KAISO製品はソープとハンドクリームの2種類で、大人から子供まで全身に使用できる。アーバンリサーチのオンラインストアおよび実店舗で購入でき、製品の売り上げの一部はフィッシャーマン・ジャパンの海を守る活動に使用される。

フィッシャーマン・ジャパンのCo-Founder SeaSO 長谷川琢也氏は、2023年10月にCircular Economy Hubが主催したイベント「サーキュラーエコノミーとブルーエコノミー。事業と海洋、循環の接点を探る」に登壇。長谷川氏は、持続可能な水産業の実現にはさまざまな形で多くの人・組織が貢献できるとし、KAISOをはじめ、水産業の持続可能性向上・人材育成と地域活性化に向けた多くの取り組みを紹介した。

海と陸の資源の保全と活用を促進するKAISOのような循環型の取り組み・製品が、資源の持続可能な利用について多くの人の意識を高め、その実現に貢献していくことが期待される。

【プレスリリース】11月3日(金)発売 東北の未利用資源を活用したナチュラルコスメ“KAISO” アーバンリサーチ/フィッシャーマン・ジャパン/ファーメンステーションの3社が協働
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*冒頭の画像の出典:株式会社ファーメンステーション