学校制服メーカーの菅公学生服株式会社とリサイクルブランド「BRING(ブリング)」を運営する株式会社JEPLANは11月15日、循環型社会を学び実践する「制服循環エコスクールプロジェクト」を開始すると発表した。不要になった制服や体操服を学校で回収、水平リサイクルさせる取り組みで、2026年の入学商戦を目途に、再生原料を使った商品の発売を開始する計画。さらに同プロジェクトを通じて子供たちにサーキュラーエコノミーへの関心を高める機会の提供にも繋げる。
菅公学生服は、学校制服・体操服製造の「ものづくり」と、子どもたちが未来を生きるために必要な力を育む「ひとづくり」を通じて、持続可能な開発目標(SDGs)を支援するという方針を打ち出している。一方で、リデュースやリユースなどのトライアルを経て、最終的には多くの制服・体操服が廃棄されてしまうことを課題としていた。
JEPLANのBRINGは、「服から服をつくる」サーキュラーエコノミーを社会に実装するブランドとして、様々なアパレルブランドと協力して使われなくなった服の回収をおこなっている。回収した服は、リユース、または素材ごとにリサイクルされる。そのうちポリエステル繊維100%の服については独自のPETケミカルリサイクル技術「BRING Technology」により再⽣ポリエステル「BRING Material」にリサイクルされ、原料や服として⽣まれ変わる仕組み。
制服や体操服を捨てることなく循環させるという官公学生服の理念と、JEPLANの技術と実績が結びつき、同プロジェクトの発足に至った。
26年度までに菅公学生服が制服、体操服を供給する中学校、高校を中心に回収ボックスを設置。目標は500校。ボックスを設置した学校に対しては「回収品受け取り証明書」を発行。回収実績を数値で示し、活動実績が分かるようにすることで、子供たちに循環への取り組みを意識づける。併せて、衣料品循環のセミナーや講義も行う。
他メーカーの制服、体操服を併売する学校もあるが、他社製品も回収する。また、東京と千葉の直営店「カンコ―ショップ」でもボックスを設置する予定。
【プレスリリース】カンコー×BRING™の制服循環エコスクールプロジェクト始動、子どもたちが循環型社会を“学校”で学び実践できる~思い出が詰まった制服から新たな制服を~
【関連記事】日本環境設計、BRING BOTTLEコンソーシアム設立を発表。PETボトル国内完全循環を目指す
【関連記事】日本環境設計、服から服をつくる「BRING」で世界初のサーキュラーエコノミーD2Cを開始
*画像の出典:株式会社JEPLAN