三菱ケミカル株式会社は8月6日、サーキュラーエコノミー実現に向け、国立大学法人東京大学と連携することを発表した。三菱ケミカルは、東京大学が8月1日に開設したグローバル・コモンズ・センター(以下「CGC」)と、資源の循環・有効活用の観点で素材産業が目指すべきビジネスモデル等について、共同研究を開始する。

三菱ケミカルは、三菱ケミカル・ホールディングス・グループが掲げる「KAITEKI」というビジョンのもと、事業活動を通じた持続可能な社会の実現に取り組んでいる。この取り組みをさらに進めるため、三菱ケミカルは2020年4月1日付で、社長直轄の組織として「サーキュラーエコノミー推進部」を設置。同部のイニシアティブにより、グローバルな視点・規模で、事業部門の枠を超え、サーキュラーエコノミーに関連するソリューション提案と事業化を推進し、取引先やアカデミア、スタートアップ等との連携を進めている。

CGCは、地球環境システムの持続可能性を確保するため、社会・経済システムの根本的転換モデルと道筋を科学的に示すことを目標とする。企業等と連携しながら、転換を実現する経路を研究し、国際的な連携の中で実現を促す。サーキュラーエコノミーの実現と食料システムの転換を優先テーマに位置付けている。なお、グローバル・コモンズとは、人類の持続的発展の共通基盤である地球環境システムのことである。

三菱ケミカルは、CGCと共同研究を行うほか、CGCに寄付を行う。また、CGCのダイレクターである石井菜穂子氏は、8月1日付で三菱ケミカルのシニア・エグゼクティブ・フェローに就任。今回の連携により、東京大学とともに持続可能な社会・経済システムの構築を加速する。

【プレスリリース】サーキュラーエコノミーの実現に向けた東京大学と三菱ケミカルとの産学連携について 
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