株式会社カマンは10月20日、食品のテイクアウト容器ごみ削減を目指し、再利用可能容器シェアリングサービス「Megloo(メグルー)」を開始した。2021年12月17日まで、神奈川県鎌倉市内の飲食店を対象に実証実験を実施する。

新型コロナウイルス感染症蔓延にともない、食品のテイクアウトや配達の需要が増加し、プラスチックごみは以前に比べて増加しているとともに、テイクアウト後にごみが出ることに罪悪感を感じている人が多いことが、株式会社カマンがMeglooを開発した理由だ。

Megloo利用者は無料で再利用可能容器を利用でき、使用後は全対象店舗に返却できる。同サービス導入により、飲食店は再利用可能容器を店舗間で共有することでテイクアウト容器の費用を削減でき、利用者は使い捨て容器をごみとして捨てる罪悪感なく食品をテイクアウトできるとしている。Megloo実証実験の概要およびMeglooの詳細は、以下である。

Megloo実証実験概要

  • 期間:2021年10月20日〜2021年12月17日
  • 対象地域:鎌倉市内飲食店
  • 目標提供数:1,000食
  • 実証実験参加店舗一覧:最新の対応店舗一覧マップと店舗はこちら
  • 返却スポット:対応店舗および24時間返却ボックス

Meglooの使い方

    1. 店頭でQRコードを読み取り、容器を借りる(会員登録作業は不要)
    2. 再利用可能容器に入った商品を受け取る
    3. 使用後は対象店舗および24時間返却ボックスに容器を返却する
    4. 対象店舗は食洗機を使用して洗浄・再利用する

使用容器について

密閉性・保温性に優れ、持ち運びに便利なプラスチック製容器を使用し、電子レンジに対応している(蓋は電子レンジ不可)。環境負荷を与えるのは「プラスチック」ではなく「プラスチックの使い捨て」で、何度も繰り返し使え軽量で電子レンジに対応できる素材はプラスチックのみであると株式会社カマンは考える。通常、プラスチックに比べて耐久性や耐熱性が劣りリサイクルしにくいバイオマスプラスチックなどは今回導入を断念したが、技術の進化をみながら今後再検討していくとしている。

Meglooの利用料金

  • 利用者:無料。紛失・未返却の場合、容器代金(1,800円)を支払う
  • 店舗:実証実験期間は無料。サービス開始時には、テイクアウト容器代と同程度の費用を回収予定

株式会社カマンは鎌倉市内での実証実験後、利用者の使いやすさ向上や店舗管理を最適化し、他地域への展開も予定している。なお、Megloo導入への参加店舗およびチームメンバーへの参加者を随時受け付けている。株式会社カマンは次世代に残したい社会をつくるべく、飲食店・利用者とともにサステナブルな街づくりを目指していく意向だ。

鎌倉市は、市民と事業者および行政が連携・協働して3Rを推進し「ゼロ・ウェイストかまくら」の実現を目指している。市民と事業者が共同でテイクアウト容器ごみ削減を目指すMeglooは、鎌倉市の目標への貢献と他地域によい刺激となることが期待される。株式会社カマンを中心にサーキュラーエコノミーへの関心の高い有志メンバーが幅広く協力して企画されたMeglooの今後の展開が注目される。

【プレスリリース】テイクアウト容器ゴミを削減するリユース容器シェアリングサービス「Megloo(メグルー)」鎌倉で10月20日〜β版開始
*記事中の画像の出典:株式会社カマン