経済産業省はこのほど、「繊維産業のサステナビリティに関する検討会」を新たに設置し、第1回を2021年2月25日に開催したことを発表した。同検討会は、繊維産業におけるサステナビリティの取り組み促進を目的とする。

繊維産業は、糸や生地の素材製造や製品の企画・製造から流通・販売まで、長いサプライチェーンを有する。各工程においてサステナブルな取り組みが求められており、日本企業も環境に配慮した素材の開発や国際的な認証取得、店頭回収などの取り組みを開始しており、責任あるサプライチェーン管理は今後の企業経営にとって重要な視点となっていると同省は認識する。また、新型コロナウイルス感染症の蔓延により、日本の繊維産業は大きな影響を受けているが、サステナビリティを踏まえた経営戦略の見直しなど、新たな取り組みを開始した事業者も存在するとしている。

こうした状況を踏まえ、同検討会では繊維産業におけるサステナビリティへの取り組みを促進するべく、「供給構造」「環境配慮」「責任あるサプライチェーン管理」などについて議論・検討する。2月25日の第1回検討会以降、月1回程度開催して、今夏をめどにとりまとめる計画だ。同検討会は、東京⼤学⼤学院経済学研究科の新宅純⼆郎教授を座長とし、7人の委員と3人のオブザーバーで構成され、経済産業省 製造産業局 ⽣活製品課が事務局を務める。委員などによる率直かつ自由な意見交換を確保するため、同検討会は非公開であるが、資料と議事概要は公表される予定だ。

【プレスリリース】「繊維産業のサステナビリティに関する検討会」を新たに設置します