リサイクルPET市場は向こう10年で2倍に――。グローバル市場調査会社のFuture Market Insightsは3月、リサイクルPET市場予測をまとめたレポートを発表した。リサイクルPET市場は、2019-29年の10年間で年率6.5%もの成長が見込まれるとしている。
レポートによると、リサイクルPET市場は世界的な食品の包装材や清涼飲料の需要増、とりわけ中国やインドに代表される東アジア、南アジアの開発途上国での増加が追い風になっている。さらに、食品を入れるプラスチック容器や液体を入れるボトルやジャーなど、リサイクルPETが広範な用途に取り入れられるようになっているのも特徴だ。とりわけ、食品、飲料、ヘルスケア業界がサステナブルな容器包装材を志向していることが、こうした地域でのリサイクルPET需要の顕著な伸びにつながっているとしている。
レポートのポイントは、以下の通り。
—リサイクルPET市場の中でも、液体向け容器(ボトルやジャー)には、特に飲料業界からの非常に大きな需要がある。正確な包装で、耐衝撃性があり、かつ手軽な価格で消費者に提供することができるからだ。
—大手のパッケージ製造企業は、多種多様なリサイクルPET容器を設計、製造するために、高精度かつ大量生産を可能とするストレッチブロー成形技術を採用するようになっている。
—飲料業界は、リサイクルPETの主なユーザーとして認知されている。これは、炭酸・非炭酸の清涼飲料だけでなく、飲み水のパッキング・保管のために、リサイクルPETへのコンスタントな需要があるためである。
レポートのサンプルは、こちらのページからオーダーできる。
木村 麻紀
環境と健康を重視したライフスタイルを指すLOHAS(ロハス)について、ジャーナリストとしては初めて日本の媒体で本格的に取り上げて以来、地球環境の持続可能性を重視したビジネスやライフスタイルを分野横断的に取材し続けている。サーキュラーエコノミー(CE)における関心領域は、CE×社会包摂的まちづくり、CE×教育など。SDGs.tv公認ラーニングコーチ。
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