株式会社ナカダイホールディングス(ナカダイHD)は4月25日、粕川工場(群馬県前橋市)で、資源循環に必要な廃棄物の管理・回収・情報分析・再生原料化までをワンストップで行う仕組みを子会社2社と構築し、「資源循環ワンストップサービス」として4月1日に提供を開始したと発表した。
同サービスは、使用済み製品の回収、製品在庫処分などの再資源化に向けた仕組みの構築、環境負荷低減の情報分析、加工、リサイクル処理再生ペレット化までを包括。また、特定の自社製品を対象に、廃棄時の環境負荷の見える化や、トライアル実施、スキーム構築にも対応するという。サーキュラーインフロー率(投入した原材料の総重量に対する循環素材割合)の向上を目指す。
ナカダイHDの100%子会社の株式会社ナカダイは、産業廃棄物中間処理業を手がける。同社の事業拠点である前橋市の駒形工場で取り扱う廃棄物のリサイクル率は99%。一方、顧客企業からは、GHG(温室効果ガス)排出量削減・資源循環の観点から、従来のように廃棄物の委託・リサイクルだけでなく、より高いレベルでの資源循環の要望が高まってきているという。こうした顧客企業の要望に対応するため、同社のもう一つの拠点である粕川工場を、資源循環を実現するワンストップ拠点として再編した。
ワンストップ体制の構築にあたり、ナカダイHDは廃棄物情報分析のシステムを開発、ナカダイは従来のリサイクル設備に加え、プラ再生設備を導入。さらにナカダイHDの100%子会社で資源循環コンサルティング業の株式会社モノファクトリーが、廃棄物管理、回収拠点としてのリマーケティングセンターの拡充を行った。
粕川工場は、再生プラスチック資源開発工場・産業廃棄物中間処理場、モノファクトリーのリマーケティングセンター、そして広域資源回収・分析活用拠点として再編された。機能集約により、廃棄物の管理、回収、情報分析から再生資源化までを行う。再生できないものはこれまで通り同工場でリサイクルされる。
【プレスリリース】サーキュラーインフロー率向上に向けた資源循環ワンストップサービス開始
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(※画像の出典:株式会社ナカダイホールディングス)