衣服の裾上げ・丈詰めをオンラインで依頼できるサービス「fitu（フィッツ）」を運営する合同会社YOBOSHIは、衣服のリメイクとセミオーダー事業を展開する株式会社ニィニと共同で、新サービス「fitu by NINI（フィッツ バイ ニィニ）」を開発し、このほどβ版サービスの提供を開始した。

fitu by NINIは、洋服のリメイクをオンラインで相談できるサービスだ。打ち合わせも含め、顧客との連絡をすべてLINEで完結させるため、来店が難しい顧客も気軽に相談できるとしている。リメイク可能な製品は、毛皮・スカーフ・着物・スーツなどで、料金は12万円から。納期は申込み後約2カ月からで、毎月5組の顧客まで対応可能。

正式サービスの提供に向け、両社は現在、先行モニターを募集している。募集人数は3名限定で、30%割引の特典が付く。

ニィニは「捨てないアパレル」を目指し、埼玉県蕨市を拠点に事業展開している。遠方に住んでいるため来店が難しい顧客が多数いるものの、店舗兼ショールームを中心とするサービス以外の開発に踏み出せないという課題を持っていたとしている。今回、洋服のリメイクをオンラインで相談できるサービス「fitu」と株式会社ニィニの強みを掛け合わせ、同サービスの共同開発に至った。

同サービスのような衣類の「リニューアル」（修理して標準の状態に戻すこと）は、新製品を生産する場合と比較してCO2排出量を51%削減できるという報告もあり、修理はサーキュラーエコノミーの主要な事業モデルの一つに位置付けられている。オンラインという手段でより多くの顧客へのリメイクサービス提供を目指す同サービスなどの取り組みが、アパレル業界の環境負荷削減に貢献していくことが期待される。

【プレスリリース】洋服のリメイクをオンラインから申し込める「fitu by NINI（フィッツ バイ ニィニ）」、β版サービスを2023年4月25日より開始。先行モニターを募集。
【関連記事】衣服リユースの環境負荷は新製品製造の70分の1。EuRIC調査
【関連記事】衣服を「リニューアル」することで、CO2排出を半減。The Renewal Workshopの最新レポートより
【関連記事】独ファッション大手通販サイト、修理サービスを開始。製品の長寿命化を目指す
【関連記事】ティンバーランド、中古品を再生する製品引き取りプログラムを米国で開始
＊冒頭の画像の出典：合同会社YOBOSHI