環境省は5月15日、「令和7年度補正予算 自動車等向け再生プラスチック安定供給体制の構築のためのFS(実現可能性調査)事業」の採択結果を公表し、株式会社タイボーが代表事業者を務める「動静脈・産官学・地域連携による再生プラスチック集約拠点構築FS ~中部圏からはじまるこれからのサーキュラースタンダード~」を採択した。
同事業は、自動車向け再生プラスチック集約拠点の構築に向け、必要な事前調査や関係者との調整、効果検証、実装ロードマップの策定などを支援するもの。環境省は応募案件を審査した結果、全国で10件を採択した。
タイボーら12社のコンソーシアムは、中部圏を対象に、自動車や容器包装、家電、産業廃棄物など多様な由来の廃プラスチックを広域的に集約し、自動車産業向けに求められる品質と供給量を確保できる再生プラスチック供給モデルの実現可能性を検証する。
背景には、自動車業界で高まる再生プラスチック需要がある。欧州では廃自動車(ELV)規則案において、自動車への再生プラスチック使用率の義務化が進められており、国内でも安定供給体制の構築が課題となっている。一方で、供給量不足や品質のばらつき、トレーサビリティの確保などが課題として指摘されている。
事業では、再生資源の調達ポテンシャルの把握、再生プラスチック集約拠点の機能・設備の検討、品質確保に向けた材料設計、デジタル技術を活用したトレーサビリティ基盤の構築、物流効率化、事業スキームの検討などを実施する。
コンソーシアムには、再生資源の回収・再資源化を担うJ-CIRCULARS、大栄環境、トーエイのほか、再生プラスチックの配合設計を担当する石塚化学産業、いその、近江物産、タイボー、八木熊、物流を担当するカネヨシ、デジタル基盤や事業設計を担当するアクシリア・コンサルティング、資源循環システムズ、BIPROGYが参画する。

同コンソーシアムは、AIを活用した材料設計やデータ基盤の活用を検討し、品質の均質化と安定供給の実現を目指すほか、将来的なデジタルプロダクトパスポート(DPP)への対応も視野に入れる。市民から排出されるプラスチック資源を自動車部品などへ循環利用し、市民生活とものづくり産業をつなぐ資源循環モデルの構築を目指すとしている。
環境省のFS事業では、自動車向け再生プラスチックの安定供給体制構築に向け、複数の事業が採択されている。例えば、KISCO株式会社は容器包装由来の再生材を活用した自動車用高機能材料の開発を、株式会社CFPは使用済みプラスチックの油化によるケミカルリサイクルを通じた自動車等向け再生プラスチックの供給モデルの検討を進める。
また、豊田通商は東海・北陸エリアでの自動車等向け再生プラスチックの集約拠点構築構想を検討しており、三菱ケミカルは関東圏における再生プラスチックの高度選別およびトレーサビリティ基盤構築を視野に入れたFSを実施する。
※画像はリリースより引用
【プレスリリース】環境省の「令和7年度補正予算 自動車等向け再生プラスチック安定供給体制の構築のためのFS事業」に採択されました。
【プレスリリース】環境省「令和7年度補正予算 自動車等向け再生プラスチック安定供給体制の構築のためのFS事業」に12社コンソーシアムが採択
【参照記事】令和7年度補正予算 自動車等向け再生プラスチック安定供給体制の構築のためのFS事業の採択結果について





