個人・法人向けに家具家電のサブスクリプションサービスCLAS(クラス)を展開する株式会社クラスはこのほど、京都市主催の公民連携・課題解決推進事業「KYOTO CITY OPEN LABO」のテーマの一つに採択され、2月1日に京都市民向けに特典提供を開始した。CLASが提供する特典は、専用のURL・QRコードからCLASに新規会員登録して注文すると、初月月額利用料が50%割引になる(既存会員や、過去に登録したことがある人は対象外)というもの。
同事業では、京都市が抱える行政課題や社会課題に対し、民間企業などから課題解決に向けた技術・知見・アイデアを募集し、課題提示部署と民間企業が共同で実証実験をはじめとする取り組みを実施する。CLASが採択されたのは、同事業における環境政策局循環型社会推進部資源循環推進課の課題である「ごみの減量及びリサイクルの促進」だ。
京都市は廃棄物政策に注力しており、2019年度のごみの量(一般廃棄物/市受入量)は約41万トンで、約20年でその量を半減させた。現在、京都市は持続可能な循環型社会の形成を目指し、2R(リデュース:ごみの発生抑制、リユース:再使用)の推進を課題としている。同課題の解決に向け、大量生産・大量消費の生活様式を見直し、京都市民や事業者に「共有」の考えを浸透させるための啓発が必要であるとして、今回の連携に至った。京都市では例年3・4月に大型ごみの排出が増加するが、その多くは人口の約1割を占める学生や単身赴任者の引っ越しによって寿命前に廃棄される家具家電であるとCLASは推測している。
CLASは共有を促進することで、生活の質の向上と「ものを捨てない社会づくり」の実現を目指し、環境負荷軽減に取り組んでいる。同事業によってリユースが浸透することで、家具家電の適正期間の利用が促進され、ごみとCO2排出量が削減されることをCLASは期待しており、持続可能な循環型社会の実現に向けた取り組みを京都市と推進していく意向だ。
【プレスリリース】家具・家電のサブスクリプションサービス「CLAS」、京都市主催の公民連携・課題解決推進事業「KYOTO CITY OPEN LABO」に採択
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