中古車オンラインオークションなどを手掛ける株式会社オークネットは6月17日、企業内ラボを「オークネット循環型流通ラボ」から「オークネット循環型経済ラボ」に改称したと発表した。パートナー体制を強化し、循環経済に関する研究と情報発信を拡充する。
オークネットは1985年に世界初のリアルタイム中古車オンラインオークション事業を開始して以来、オークションを主軸とした循環型流通サービスを提供してきた。2011年に「オークネット総合研究所」を、2022年6月にはその後継として「オークネット循環型流通ラボ」を設立し、調査レポートなどを通じて情報発信を行ってきた。
今回の改称は、循環経済が資源の効率的・循環的な利用と付加価値の最大化を目指す経済システムとして世界各国で政策的に推進されている状況を踏まえたものだ。同社はこれまでの「循環型流通」という枠組みから、より広範な「循環型経済」へとテーマを広げ、情報発信を強化する。
新ラボでは、これまでのパートナーである東京大学エコノミックコンサルティング株式会社(UTEcon)との連携を継続する。UTEconは、経済学、会計学、マーケティングなどに関する専門知識を有する東京大学の教員をはじめとする国内外の専門家と連携し、幅広い分野で研究成果を活用したコンサルティング事業を展開している。
加えて、新たなパートナーとして、物理学博士で合同会社アマランツ・アソシエイツ代表社員のダニエル・ウォルター氏を迎えた。ウォルター氏は、米国プリンストン大学で物理学博士号を取得後、同学部助教授や駐日アメリカ大使館の外交官などを歴任した経歴を持つ。
「オークネット循環型経済ラボ」は、経済学やオークション理論を中心とした経済事象の研究・解説、さまざまな分野の世界潮流に関するレポート、独自リサーチに基づく分析、リユース市場価格指数の発表などを通じて、循環経済の未来に関する情報発信を行っていく。
改称に合わせ、ウォルター氏による新連載「サステナビリティの世界潮流に関するレポート」も公開された。第一回では、海洋保護に取り組む非営利組織が開発したアップサイクルプラスチックに関する共創事例と動向を紹介している。
【プレスリリース】オークネット 企業内ラボを「オークネット循環型経済ラボ」へ改称 ~新連載「サステナビリティの世界潮流に関するレポート」を公開~
【関連記事】オークネット、使用済みEVバッテリーのリパーパス品流通プラットフォーム予約受注開始
【関連記事】鹿児島県 大崎町SDGs推進協議会とオークネットIBS、生ごみ堆肥化ノウハウ共有のため協働実証実験開始
【関連記事】オークネット、リユース環境価値算定方法報告書を公開。2022年の環境価値は385億円
