「“暮らす”を自由に、軽やかに」というビジョンを掲げ、家具・家電のサブスクリプションサービスCLAS(クラス)を運営する株式会社クラス(以下、クラス)は、CLASに登録する20代~60代以上の561名を対象にウェブアンケート調査を実施した。同社は、幅広い世帯年収の人が引っ越しを機に登録し、エシカル消費を通したサステナブルな「ものを捨てない社会づくり」実現への期待が最も高いという結果を公表した。
サブスクサービスは、コンサルティング大手のアクセンチュアが公表した5つのサーキュラーエコノミー型のビジネスモデルの一つ「PaaS(サービスとしての製品)」に分類される。製品を所有せず利用に応じて料金を支払うビジネスモデルで、製品寿命の長期化が図れることが特徴だ。
同アンケートの結果および見解について、クラスは以下のように発表した。
調査結果
- CLAS登録者の世帯年収は300万~500万円が29.2%と最も高い。幅広い世帯年収の人がCLASに登録:これまで家具・家電は「買う」ことが当たり前だったが、幅広い世帯年収の人が「所有」ではなく、必要な時に必要なだけ借りて「使う」という選択をしている
CLAS登録者 世帯年収
- 家具家電を「借りる」選択肢が一般的に浸透。廃棄の手間やコストを踏まえた経済的利点から選択する人も多数:CLASに登録した理由として、「引っ越し」が最も多かった。引っ越しの際に、購入と同じように家具・家電を「借りる」という選択肢が一般的に浸透しているとみられる。もうひとつ特徴的なのが、「購入するよりも得・節約」「廃棄費用削減のため」も登録理由として多く、その都度必要なものを「借りる」方が経済的利点が高いと気付いている人も増えていることだ。家具・家電を持つことは購入費用がかかり、廃棄する際も手間やコストがかかるため、購入してから「捨てる」までを考えたとき、「借りる」方が得になる事例もある
CLASに登録した理由(※複数回答)
- テレワークの急速な普及などの仕事環境の変化により、家具・家電を検討する人も多い。新型コロナウイルス感染症蔓延によって家で過ごす時間が大幅に増え、住まいや働き方も大きく変わることで、環境変化に応じて交換する需要も高まっていると考えられる
家具・家電が欲しくなる時(※複数回答)
- 登録者の35.1%がCLASが目指す「ものを捨てない社会づくり」に期待:「ものを捨てない社会づくり」をCLASのサービスに期待する声が35.1%と最多で、エシカルな消費活動への関心の高さがうかがえる結果となった
CLASにより期待するサービス(※複数回答)
家具・家電のサブスクリプションサービス「CLAS」
クラスは、同サービスについて以下のように公表している。
- サービス内容:毎月440円(税込)から家具・家電を利用・交換できる個人・法人向けのサブスクリプションサービス。「初期コストが抑えられる(送料・保証金も基本0円、法人向けサービスの配送費は顧客負担)」「交換が容易」「上質な素材とデザイン」「長く使うほど得(3年目には50%割引、4年目には80%割引)」が特徴である。通常使用の範囲内の場合、汚れや傷が付いた製品を無料で交換できる
- サービス提供対象:個人宅・オフィス・飲食店・ホテルなど
- 累計修理・再利用個数:サービスを開始した2018年8月から2021年3月までの累計修理個数は約1,500個、返却後に再利用された商品の累計個数は約12,000個にのぼる
CLASでは返却後も専門の修理職人が修繕・リファービッシュを施し、新品同様によみがえらせた家具・家電を中古品として次の利用者が使うことで、「ものを捨てない社会づくり」の実現を目指している。
今後もクラスは変化に応じた最適空間の提供を目指し、より環境に配慮したプライベートブランド製品の開発や業務提携などを通して、「持続可能な開発目標(SDGs)」の目標12「つくる責任 つかう責任」達成に向け、循環型社会の構築実現に努めていく意向だ。
【プレスリリース】【持たない、捨てない時代へ】登録者の多数がサステナブルな“持たない”家具を通した、「ものを捨てない社会づくり」に期待
クリューガー量子
クリューガー量子(くりゅーがー りょうこ)ドイツ在住、ハイデルベルク市公認ガイド。土木工学を学び日本で土木技術者として働いた後、メキシコでスペイン語を習得、日西通訳として自動車関連企業で働く。2003年に渡独。専門分野:ドイツのサーキュラーエコノミー関連政策・企業動向、企業現地視察サポート、建設業界のサーキュラーエコノミー移行。個人ブログ:http://ameblo.jp/germanylife10/ 。(この人が書いた記事の一覧)