ソーシャルグッドマーケット「Kuradashi」を運営する株式会社クラダシは、株式会社フーズクリエーションと事業連携し、三井不動産株式会社が千葉県木更津市に開業した「KISARAZU CONCEPT STORE」にカフェと食物販コーナーをこのほど開設した。

カフェでは、キズや規格外などを理由に食べられずに廃棄される可能性のある食材が利用され、食物販コーナーでは環境・社会・人に配慮してつくられたエシカル商品なども提供される。

KISARAZU CONCEPT STOREはファッション業界の課題解決に取り組むべく、規格外品や売れ残り品などの服に着目。新たな買い物体験を提案しながら新しい循環を生み出すというコンセプトを掲げている。クラダシとフーズクリエーションが同コンセプトに賛同したことから、今回の出店に至った。クラダシはカフェメニューの食材の提供と食物販コーナーの商品提供を担当し、フーズクリエーションはカフェメニューの開発とカフェの運営を担当する。

第1弾として、愛媛県八幡浜市の柑橘「まどんな」を利用したスムージーを提供する。毎年12月頃に限定出荷される「まどんな」のうち、豊作で余ってしまったものを廃棄せずに、旬の時期に冷凍保存しスムージーとして活用した。同メニューの食材の提供にあたり、クラダシは愛媛県八幡浜市および愛媛銀行と連携協定を締結し、愛媛県八幡浜市の小林果園が協力した。

現在、日本の食品ロスの量は年間推計522万トンで、世界の食料廃棄量は年間約13億トンにのぼる。人の消費のために生産された食料の約3分の1が廃棄されており、食品ロスは世界的な課題となっている。

フーズクリエーションは「食から皆様の幸せを創造する」という理念のもと、食を通して行政や地域社会とコミュニティをつくり、共同開発したメニューの売上の一部を住民協議会へ寄付している。クラダシは「ソーシャルグッドカンパニーでありつづける」を使命に掲げ、食品ロス削減につながる商品を割引価格でオンライン販売し、売上の一部を社会貢献団体への寄付やクラダシ基金として活用している。

食を通じて地域の循環に貢献してきた両社が開設したカフェと食物販コーナーにおいて、食品ロス削減に向けたさまざまな取り組みが展開され、新たな体験と循環が生まれていくことが期待される。なお、クラダシはサステナブルなまちづくりの推進を目指す東急田園都市線たまプラーザ駅直結の地域密着型商業施設「たまプラーザ テラス」に、初の常設店舗を2023年5月に開設している。

【プレスリリース】クラダシ、新たな服のサイクルを生み出す実験場「KISARAZU CONCEPT STORE」内に食物販コーナーとカフェを6月8日にオープン~フーズクリエーションと事業提携し、もったいない食材を利用したカフェメニューの提供を開始~
【参照リリース】ファッション業界の課題解決に向けた取り組みを開始 新たな服のサイクルを生み出す場を6月8日(木)木更津に開設
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*冒頭の画像は「Kuradashi」の食物販コーナー(出典:株式会社クラダシ)