大日本印刷株式会社(以下、DNP)・三菱ケミカル株式会社(以下、MCC)・資源再生事業の株式会社リファインバースグループ(以下、リファインバース)はこのほど、実証試験を共同で実施すると発表した。

同実証試験は、透明性・信頼性の高いサプライチェーン構築の有用性を検証することを目的として、9月末まで実施される。3社は蘭Circularise(以下、サーキュライズ社)の情報管理システムを活用して、バイオマスやリサイクル原料の管理・トレーサビリティやライフサイクルアセスメント(LCA)をはじめとする環境負荷の評価指標などに対応する予定だ。

石油由来プラスチックの代替となるバイオマスやリサイクル原料などの活用には、原材料使用量などの管理と認証材料などエビデンス管理が重要となると3社は考える。各サプライヤーのCO2などGHG排出量の可視化や、最終消費者への製品の環境配慮度の見える化も求められているとしている。

パブリックブロックチェーンを利用するサーキュライズ社は、原料から最終製品まで追跡するサプライチェーン・トレーサビリティシステムを開発している。機密性の高い独自の暗号化技術により、サプライチェーン内の各企業の機密情報や公開情報を管理・共有できると3社はみている。

サーキュライズ社との取り組みに関しては、2021年2月に丸紅株式会社が同社と業務提携契約を締結した。同提携は、サーキュライズ社が開発するトレーサビリティ管理プラットフォームを日本およびアジアの化学品市場向けに展開することを目的としている。

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*冒頭の画像の出典:大日本印刷株式会社