グリーン購入ネットワーク(GPN)は11月27日、第25回「グリーン購入大賞」の受賞団体を発表した。同賞は、持続可能な調達を通じて環境負荷の削減やSDGsの目標達成に寄与する優れた事例を表彰する制度である。本年度は、5月22日~7月31日の募集期間中に集まった応募団体の中から、13団体が選ばれた。表彰式は12月12日に開催予定。

受賞団体の取り組みは多岐にわたり、地域や業界を超えた資源循環の実現を目指している。

例えば、環境大臣賞を受賞したSAGA COLLECTIVE協同組合は、佐賀県の伝統産業を支える10業種11社が連携し、エネルギー消費削減や再生可能エネルギーの導入を推進。さらに、地域の自然環境保全プロジェクトを通じてJ-クレジットを購入し、2021年度比で18.7%のCO₂削減(スコープ1、2)を行ったという。地域の多業種の企業が結束し、カーボンニュートラルの実現に取り組む本取り組みは、グリーン市場拡大の一翼を担っているとして高く評価された。

また、経済産業大臣賞を受賞した株式会社エアークローゼットは、国内初となる女性向け普段着のファッションシェアリングサービス「airCloset」を展開。このサービスでは、衣服廃棄ゼロを目指す物流システムを構築し、消費者に購入以外の選択肢を提供している。月額会員数は3.7万人超。衣服の廃棄や環境負荷を削減するアプローチであり、循環型経済の実現に寄与しているとして評価されている。

農林水産大臣賞を受賞した築野グループ株式会社は、国内産の米ぬかや廃食用油を活用し、こめ油や機能性素材、工業用油脂を製造。用途を広げることで、バイオマス資源の有効利用と環境負荷の削減を両立させている点が評価された。

GPNは1996年に設立され、製品やサービスの環境情報データベース「エコ商品ねっと」の運営や、持続可能な調達方針の策定支援など幅広い活動を展開している。同賞は、グリーン購入の普及・拡大に取り組む団体を表彰する制度として1998年に創設。25回目となる今回は、脱炭素社会やサーキュラーエコノミーの実現に寄与する取り組みを募集した。

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