株式会社日立製作所(以下、日立)と国立研究開発法人産業技術総合研究所(以下、産総研)はこのほど、日立-産総研サーキュラーエコノミー連携研究ラボを産総研臨海副都心センター内に設立した。

同ラボにおいて、ライフサイクルアセスメント・資源回収・モノづくりやサービス工学をはじめとした両組織の専門家約40名が共同研究を実施する。「循環経済社会」の実現に向けて、あるべき社会像の立案や必要とされる施策、ソリューションなどについて研究および開発を推進する。研究テーマは「循環経済社会のグランドデザインの策定」「循環経済向けデジタルソリューションの開発」「標準化戦略の立案・施策の提言」で、詳細は以下のとおり。

  • 循環経済社会のグランドデザインの策定:2050年の循環経済のあるべき姿からのバックキャストなどを通して循環経済社会の全体構想を描き、業種横断的な評価方法や指標を策定する
  • 循環経済向けデジタルソリューションの開発:CO2排出量などの環境データやトレーサビリティのデータを活用して、バリューチェーン全体の各工程でのリサイクルや資源循環を促進するソリューションを開発する。実際の製造現場の実証実験を通じて評価し、カーボンニュートラルと循環経済を統合的に支援するとともに、業種横断的な循環経済の規範構築を目指す
  • 標準化戦略の立案・施策の提言:標準化対象・範囲の整理・標準化戦略の方向性を検討して、学術機関・行政・他社と連携した構造・インターフェース・評価指標などの標準化戦略の立案および施策を提言する

同ラボ設立の背景は、循環型経済への移行が近年求められているなか、「環境と経済に真に良いもの」「循環経済への移行に対して最も効果が高い取り組み」についての理解と評価が重要であるという両組織の見解だ。循環型経済では、物質・生物・環境などの複雑な相互作用が生じると両組織はみている。

日立と産総研は、日立のOT(運用・制御技術)×IT×製品のノウハウと、産総研の研究開発力や標準化活動などの強みを掛け合わせ、資源循環を支えるイノベーションを創生していきたい考えだ。

【プレスリリース】循環経済社会の実現に向けて、日立-産総研サーキュラーエコノミー連携研究ラボを設立
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