鎌倉サーキュラーアワード実行委員会は「鎌倉サーキュラーアワード」の受賞者を決定し、10月5日の第2回循環創造学シンポジウム内で結果発表と表彰式を行った。

鎌倉サーキュラーアワードは、市民、事業者、起業家を対象に、ごみ削減と資源化に関する取り組みを奨励し、持続可能な資源循環を促進することを目的としている。第一回目となる今年は117件のアイデアが寄せられた。

スタートアップ部門で金賞を受賞した株式会社JOYCLEは、移動式の小型アップサイクルプラントを開発している。このプラントは、ごみを運ぶことなく、燃やすことなく資源化を実現するもの。温室効果ガス削減と、プラント稼働情報を可視化することでオペレーションの効率化への貢献を図る。JOYCLE代表の小柳氏は、鎌倉市と連携し、同社プラントを新しいインフラとして社会実装をし、資源循環の社会を実現する意向を示した。

銀賞に選ばれたのは、幼児用オムツを100%生分解性の素材で作り、堆肥化して利用するアイデアを提案した八神実優さん。さらに、銅賞を受賞したbuoy合同会社は、海岸のプラスチックごみを分別せずに商品化する技術を持つ。これらの取り組みは、持続可能な資源循環の重要性を示すものとなった。

市民部門では、たけみちブラザーズとその家族が金賞を受賞。家庭から出るごみの削減に向けた活動を通じて、使い捨てをしているティッシュや紙類を古着や布に置き換えるアイデアを提案した。また、銀賞に選ばれたエコヒーローの家庭用コンポスト管理デバイス「みえるん」は、コンポストへの愛着を醸成しながら、コンポストの湿度や温度を可視化し、家庭での循環利用を促す。

今後は実証実験や具体的な支援が行われ、入賞したアイデアを社会に実装するための活動が続けられる予定である。アワード実行委員会は、公式noteでの公開を通して参加者の取り組みを広く周知し、さらなるゴミ削減と資源化への意識を高めることを目指す。

【プレスリリース】合計117のアイデアが集まる!ごみ減量・資源化のアイデアコンテスト「鎌倉サーキュラーアワード」 結果発表!
【公式HP】鎌倉サーキュラーアワード
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