京都工芸繊維大学はこのほど、持続可能な未来のデザインを実践的に学習する8日間のサマースクール「School of Fashion Futures」を2021年8月に開催することを発表した。
今年度は、「キノコや微生物由来のバイオレザーの作り方」「サーキュラーエコノミーにおけるデザイン」「Houdini(※)を用いた身体形状に最適化を図るアルゴリズミック・デザイン」の3点を中心とした少人数制のオフラインワークショップと、国内外で活躍するゲスト講師を迎えたオンラインレクチャーで開催される。
同サマースクールでは、以下に該当する人に特に参加を促している。
- Houdiniに興味がある人
- バイオデザインに興味があり、キノコや微生物でヴィーガン・レザーをつくってみたい人
- アルゴリズミック・デザイン、デジタル・ファブリケーションに興味がある人
- 持続可能性のためのデザインやサステナブルファッションに興味がある人
- サーキュラーエコノミーにおけるデザインに興味がある人
- スペキュラティヴ・デザインに興味がある人
京都工芸繊維大学KYOTO Design Labの水野大二郎特任教授は、同サマースクール開催の背景およびファッション業界の現状について以下のように発表した。ファッション産業は21世紀に入って生産と消費がグローバル化され、深刻な労働者搾取や環境汚染、廃棄物問題などが起きており、サステナビリティを真剣に考える時機を迎えている。欧州を中心に持続可能な製品・サービス開発が展開されており、バイオデザイン、アルゴリズミック・デザイン、デジタル・ファブリケーションを組み合わせた実験的成果を示している大企業もある。しかし、こうした実験的試みを学べる教育機関は世界でも少なく、日本には存在しない。そこで、同大学はサステナブル・バイオ・ファブリケーション・アルゴリズミック・デザインについてファッションデザインを中心としながら実験・思索するべく、School of Fashion Futuresを立ち上げたとしている。
School of Fashion Futuresの概要
- 開催日時:2021年8月18日(水)~2021年8月27日(金)※8月21日(土)、22(日)は休講
- 会場:京都工芸繊維大学KYOTO Design Labおよびオンライン
- 参加費用:オフラインワークショップ受講20万円(税込)、オンラインレクチャー受講1万円(税込)
- 主催:京都工芸繊維大学KYOTO Design Lab
- 運営協力:MTRL・FabCafe Kyoto
なお、School of Fashion Futuresの詳細・申し込みはこちらから。
2021年度は最先端のファッションデザイン・プロダクトデザインの潮流を学び、志を同じくする仲間をつくる機会であるとし、京都工芸繊維大学は広く参加を募っている。
※ Houdini:カナダに本拠を置くSideFXが開発した3Dグラフィックソフトウェア
【参照サイト】School of Fashion Futures