三菱地所株式会社はこのほど、サントリー食品インターナショナル株式会社とコカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社と共同で、丸の内エリア(大手町・丸の内・有楽町)のオフィスビル24棟で排出されたペットボトルの水平リサイクルを推進すると発表した。

同取り組みにおいて、年間約600トンのペットボトルを再生し、石油由来の原料製造と比較してバリューチェーン全体でCO2排出量を 60%削減(※)するとしている。同取り組みは、資源循環に着目した廃棄物再利用率100%を目指す取り組み「サーキュラーシティ丸の内」の第2弾で、食品ロス削減に向けた料理の持ち帰り施策「MARUNOUCHI TO GO プロジェクト」に続くものとなる。

対象となるオフィスビル24棟(2022年6月から順次開始)は、以下のとおり。丸ビル、新丸ビル、丸の内パークビル、丸の内二重橋ビル、丸の内永楽ビル、丸の内北口ビル、丸の内オアゾA街区商業施設、三菱ビル、丸の内二丁目ビル、丸の内仲通りビル、東京ビル、新東京ビル、国際ビル、新国際ビル、有楽町ビル、新有楽町ビル、日比谷国際ビル、大手町パークビル、常盤橋タワー、大手町フィナンシャルシティ グランキューブ、大手町フィナンシャルシティ サウスタワー、大手門タワー・ENEOSビル、大手町ビル、新大手町ビル。

対象ビルで排出されたペットボトルは現在、プラスチックのシートやトレイ、繊維などの製品に100%再利用されているが、同連携によって、サントリー食品インターナショナル株式会社とコカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社の飲料用ペットボトルにリサイクルする仕組みが構築された。

三菱地所株式会社は、ペットボトルをボトル・キャップ・ラベルに3分別する啓発活動や、分別を促進する環境整備も実施する。再生した飲料用ペットボトルは丸の内エリアの自販機で販売する飲料容器として一部利用されるほか、分別回収されたキャップはペットボトル回収時に使用される収集袋の一部原料としてリサイクルされる。

三菱地所グループは、CO2排出量・再生可能電力比率・廃棄物における再利用率と排出量に関する削減目標・KPI(重要業績評価指標)を定めている。今後も、サステナブルな社会構築に向け、テナント就業者・来街者など多様なステークホルダーとともに、環境に配慮した街づくりを目指していく意向だ。

一般社団法人全国清涼飲料連合会は2021年4月、清涼飲料業界として2030年までにペットボトルの水平リサイクル「ボトルtoボトル」の比率50%を目指すことを宣言した。これを受けて現在、さまざまな自治体や企業が消費者を巻き込んだ取り組みを進めている。今回の三菱地所株式会社を含む3社の協働が、ペットボトルの水平リサイクル推進に貢献していくことが期待される。

【プレスリリース】ー廃棄物再利用率 100%に向けた取り組み「サーキュラーシティ丸の内」の第2弾ー ペットボトルのリサイクル Bottle to Bottle を推進 リサイクルサーキュレーションを構築、年間約 600t のペットボトル再生で石油由来の原料製造比 CO2 排出量 60%削減へ
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