小田急電鉄株式会社は、使用済みペットボトルを新たな飲料用ペットボトルにリサイクルする「ボトルtoボトル」に向けた実証運用「RE:BOTTOLE A(リボトルアクション)」を2021年3月12日に開始した。同年6月11日まで実施する。

現在、日本国内で回収されたペットボトルの多くは、回収方法が原因でペットボトルにリサイクルできず、トレイや繊維などにリサイクルされた後に焼却処分される傾向がある(※)。そこで今回、小田急線で利用者数が最も多い新宿駅の6番ホームにリサイクルステーションを設置し、利用者にキャップ・飲み残し・ラベルを含むプラスチック・ペットボトル本体を分別してもらうことで、ペットボトルへの再生が可能な状態での回収を促進する。

リサイクルステーションの設置場所(出典:小田急電鉄株式会社)

SDGsなどの視点から社会や顧客に新たな価値を提供する新規事業の創造に向け、同社では社内アイデア公募制度「Climbers(クライマーズ)」を実施している。同実証運用はその一環で、多くの人が利用する鉄道の事業者であり、天然水・緑茶「箱根の森から」を商品化して販売する立場として、SDGsの目標12「つくる責任 つかう責任」に取り組むものだとしている。同実証運用に先立ち、2020年10月から同社施設にて分別回収ボックスを設置し、社員と関係者がボトルtoボトルに取り組んできた。

小田急電鉄株式会社は同実証運用を通じて、回収量や回収したペットボトルの分別状況、異物混在率を調査して、より多くの再生可能なボトルの回収に必要な要素を抽出し、今後、新宿エリアや小田急線沿線での展開を検討していくとしている。

※:ボトルtoボトルリサイクルについて(PETボトルリサイクル推進協議会より)

【プレスリリース】しっかり分別してもう一度ペットボトルに戻す「ボトルtoボトル」の取り組み 3月12日、新宿駅でペットボトル回収に関する実証運用を開始 〜資源の循環サイクルを強化し、限りある地球資源を有効活用
【参照サイト】Climbers
【参照サイト】箱根の森から
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*冒頭の画像は、新宿駅に設置するリサイクルステーションのイメージ(出典:小田急電鉄株式会社)