プラスチックリサイクル事業を展開する株式会社パンテックは、12月8日、滋賀県栗東市に「サーキュラーデザインセンター」(以下CDC)を開所した。CDCは、プラスチックの循環利用ソリューションの生成と提供を目的とする共創型施設である。本社(滋賀県大津市)、東京支店(東京都中央区)、九州支店 (福岡市)に続き、CDCは同社の国内4番目の拠点となる。

パンテック社は、プラスチック廃棄物を再生原料に変え、資源として循環させる「環プラ」の社会実装に取り組んでいる。国内外のパートナー企業との共創により、プラスチック廃棄物のマテリアルリサイクルをはじめ、再生プラスチック原料(海洋プラスチック由来の再生プラスチック原料を含む)の供給、アップサイクルやクローズドループのスキーム構築、環境配慮型製品の供給といった事業を幅広く展開中。

CDCの開所により、あらゆる廃棄プラスチックの排出量・由来・性質・品質などの物性や流通データを収集・解析し、実際に機能するサプライチェーンを構築することで、国内のプラスチックリサイクルの促進・高度化の加速を図る。

CDCのラボ

プラスチックリサイクルの実現には、製品の製造・流通・販売を担う動脈産業と、廃棄物の回収・再生原料化を担う静脈産業が適切に結び付き、サプライチェーン・ループを形成することが必要とされる。ループの形成には多くの企業が関わるが、必要な情報やデータが収集・伝達できないことで、リサイクルが阻害される恐れがあると、同社は指摘する。

さらに、欧米を中心に再生プラスチック原料の使用を促す法規制の整備が進んでおり、欧米市場に参入している日本のグローバル企業も法規制に準拠することが求められている。今後は再生プラスチック原料に対する日本企業の需要の高まりが期待されるとともに、品質基準が厳格化していくことが予想される。

CDCの施設には、再生プラスチック原料の物性を測定するための各種機器を導入。プラスチックの排出事業者やプラスチックリサイクル事業者、再生プラスチック原料を使用する国内外のメーカーに関する情報など、創業以来蓄積してきた情報を統合し、分断されていたプラスチックリサイクルの情報をつなぐデータベースの構築に取り組む。

また、データベースを活用しステークホルダーとの共創を進めることで、サプライチェーンの分断を克服し、透明性の高いトレーサビリティと、持続的に運用可能なプラスチックのリサイクルフローの実現を目指す。

CDCの開所により、プラスチックのマテリアルリサイクルの高度化に加え、大学や行政との産官学連携をより一層強化させ、持続可能な社会の実現に向けた共創事業を展開することも検討している。

【プレスリリース】プラスチックリサイクルの促進・高度化に向けた共創型施設「サーキュラーデザインセンター」を開所
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*画像の出典:株式会社パンテック