東海旅客鉄道株式会社(JR東海)、三協立山株式会社、ジェイアール東海商事株式会社、三井不動産レジデンシャル株式会社は11月21日、東海道新幹線車両の再生アルミを活用した新たな建材「Re ALumi T」を共同開発したと発表した。この建材は、三井不動産レジデンシャルの新築物件で、サッシとして初めて採用されることも発表された。

「Re ALumi T」は、東海道新幹線車両のアルミ資源を再生利用した建材であり、「Re ALumi T50」と「Re ALumi T100」の2種類を提供する。前者は再生アルミが50%使用され、新地金と比較してCO2排出量を約4割削減。主にサッシやカーテンウォールに使用される。後者は再生アルミが100%使用され、CO2排出量を約8割削減。ルーバーやスパンドレルなどに使用される。

既存の新地金使用によるアルミ建材に比べ、大規模なCO2削減とマテリアルリサイクルの促進に寄与するという。さらに、国内アルミ資源の循環率向上も期待される。

三井不動産レジデンシャルの新築物件での採用計画には、東京文京区向丘一丁目計画(仮)やコートヤード・バイ・マリオット京都駅が含まれる。両案件は2025年以降の完成を見込んでいる。

JR東海は、他社とのコラボレーションを通じ、「Re ALumi T」を始めとしたマテリアルリサイクルの拡大により環境負荷の低減を目指している。三協立山や三井不動産グループも、それぞれのサステナビリティビジョンに基づき、資源循環と脱炭素社会の実現への計画を提示している。

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