事業者向け環境・廃棄物管理の株式会社サティスファクトリー(以下、サティスファクトリー)はこのほど、廃棄物業界の最新動向データ「再資源化白書2021」を発刊した。

同白書は、静脈産業1,000社にアンケートを実施した独自調査と全国9,500カ所の中間処理場および最終処分場への調査・分析をもとに作成された。静脈産業に焦点を当てた同白書は、サーキュラーエコノミーへの移行を目指す全企業の指南書となることを目的としており、サティスファクトリーは日本企業全体の廃棄物に対する意識改革につなげたい考えだ。

日本の静脈産業に根付く廃棄物や資源物の地域分散的な処理事情について、同白書は現場から集めた生の声と調査データで分析しているとサティスファクトリーは発表している。すでに公表されている関連データは国・省庁・団体によって前提条件が異なるため情報の比較や一元化が難しいが、適切な方法で比較分析することで新たな傾向を数多く発見できたとしている。これらのデータに基づき、縦割りの業界構図と同社の廃棄物管理業としての視点で、再資源化拡大に必要なインフラについて考察したことを明らかにした。

日本では事業者は廃棄物を自らの責任において処理しなければならず、再生利用などにより廃棄物の減量に努めることが法律で定められている。同社は今後、サプライチェーンにも処理責任の範囲が拡大されるべきであり、それによって廃棄物処理の責任が企業の取引選定基準の一つとなることで、日本企業全体の廃棄物に対する意識改革につながるのではないかと考えている。

サティスファクトリーの代表取締役社長である恩田英久氏は、「本書は、すべての企業の廃棄物・資源物に係る部門から経営層の方々まで、SDGs達成に向けた施策および企業を取り巻くステークホルダーに向けたESGメッセージとしてお役立ていただけます。静脈産業に関わるプレイヤーのみなさまのマーケティング活動や設備投資・新規事業開発・商品開発など、事業活動の一助になればと強く願っております。本書の発行により、静脈産業はもちろんのこと廃棄物管理などの環境管理コンサルティングの存在意義がみなさまに理解され、業界の質の向上を図れましたら幸いです」と述べた。

【プレスリリース】サーキュラーエコノミー実現のバイブル「再資源化白書2021」発刊
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