SBIグループと三井住友トラストグループは3月31日、サーキュラーエコノミーや生物多様性保全などの分野に取り組むスタートアップを支援する「サーキュラーエコノミー・ネイチャーポジティブ1号ファンド」の組成に向けた1次募集を完了し、投資活動を開始した。ファンドの組成・運営はSBI新生企業投資株式会社と三井住友トラスト・インベストメント株式会社が共同で担い、東京都、SBIグループ各社、三井住友信託銀行が出資者として参加する。ファンド規模は60億円で、運用期間は12年間(最大3年の延長可能性あり)としている。

本ファンドは、サーキュラーエコノミー、ネイチャーポジティブ、クライメートテックの3領域に資する国内スタートアップを主な投資対象とする。地域やアカデミアとの連携も視野に、社会的インパクトを生み出す企業の成長を支援する方針だ。

本ファンドでは、SBIグループの投資・金融支援のノウハウに加え、三井住友トラストグループが有するネットワークを活用し、東京都との協働も行う。さらに、SBI新生銀行が将来的にベンチャーデット(成長資金を目的とした融資)を提供する構想も示されている。資本・融資の両面からスタートアップの事業展開を後押しし、ESGやインパクト評価に基づく非財務価値の最大化を狙う。

同社は、目標運用額に向けて今後もファンド出資者の募集を行っていく方針だ。

【プレスリリース】サーキュラーエコノミー・ネイチャーポジティブ1号ファンドの組成並びに出資に関するお知らせ
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