東京都は5月28日、官民出資による「循環経済・自然資本等推進ファンド」の創設を発表し、ファンドの運営事業者(無限責任組合員)の募集を開始した。

同ファンドは、サーキュラーエコノミー、ネイチャーポジティブ、クライメートテックの3分野のいずれかに関連するスタートアップなどに投資を行う。100億円規模を目標に、都は最大30億円を出資する。

都は、2030年のカーボンハーフ、2050年の「ゼロエミッション東京」の実現に向け、資源消費の最小化、廃棄物の発生抑止等を目指すサーキュラーエコノミーへの移行を促進している。また、100年先を見据えた新たな緑のプロジェクト「東京グリーンビズ」を推進するなど、自然生態系の損失を防ぎ、回復させていくネイチャーポジティブの実現を目標に掲げる。

このうち、サーキュラーエコノミーやネイチャーポジティブに貢献する革新的なアイデアや優れた技術力を持つスタートアップなどへの支援として、都は同ファンドの創設を決定した。持続可能な社会の実現への貢献、民間企業と連携した新たなファイナンスモデルの構築を目指す。

運営事業者の募集対象は、「循環経済・自然資本等推進ファンド運営事業者募集要項」に定める要件を満たし、かつ自らが無限責任組合員となってファンドを創設、運営する事業者であること。

募集期間は7月4日まで。9月を目途に選定委員会で審査を行い、10月頃に決定予定。2025年1月~2月にファンド創設(組合契約の調整と締結)、2月~3月に都がファンドへ出資を行うというスケジュールだ。

【プレスリリース】循環経済・自然資本等推進ファンド運営事業者の募集について
【参照記事】循環経済・自然資本等推進ファンド運営事業者募集要項
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(※画像の出典:東京都)