株式会社三陽商会は、自社の3R(リデュース・リユース・リサイクル)活動の総称を「SANYO RE: PROJECT(サンヨー・リ・プロジェクト)」に決定した。また同プロジェクトの一環として、リユースを前提とした衣料回収活動を、3月28日に直営店全店と一部百貨店内のブランド各店舗で開始した。

同社は2019年から衣料回収活動を実施しており、回収後の衣料を新しい服の原料や自動車内装材などに再資源化してきた。サンヨー・リ・プロジェクトでは、回収後の衣料を再資源化する前に、さらに長く着用してもらうため、可能な限り再販売をはじめとしたリユースに繋げる。

回収対象品は、同社が製造した衣料品やバッグなどの雑貨製品。雑貨製品はバッグ、マフラー・ストール、ネクタイ、手袋、帽子に限定する。回収は一人各月あたり19点まで。

回収した衣料品・雑貨は、静脈物流を利用して倉庫に輸送、倉庫内で自社の社員が見分けを実施。リユース可能なアイテムは、提携先でクリーニングの上、動脈物流を利用して輸送、同社の一部直営店舗で2024年夏までに再販売される予定だ。

また、同社が再販売しない回収品のうち、品質表示のダウン率が50%以上の羽毛製品は、「グリーンダウンプロジェクト」を通じてリサイクル。その他の回収品については、協業先である株式会社ECOMMITを通じてリユース、または繊維製品の素材や固形燃料などにリサイクルされる。

回収特典として、1点につき「サンヨー・メンバーシップポイント」500ポイントが進呈される。このポイントは、三陽商会の直営店、全国百貨店内の三陽商会ブランド各店舗で利用できる。有効期限は付与日から90日。サンヨー・メンバーシップまたはクレストブリッジ・メンバーシップへの入会が必要となる。

同プロジェクトでは、2024年度内にECを除く全店舗で回収活動を実施することを目標に、年間の衣料回収目標数を5万枚に設定。リユース品の販売は、2年目までをトライアル期間として検証を重ね、3年目以降の拡大を目指す。

【プレスリリース】【三陽商会】リユースを前提とした新たな衣料回収活動を3/28(木)開始。「SANYO RE: PROJECT」
【参照記事】SANYO RE: PROJECT
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(※画像の出典:株式会社三陽商会)