SGホールディングス株式会社のグループ会社であるSGムービング株式会社と、九州電力株式会社グループのサーキュラーパーク九州株式会社は5月1日、環境問題の解決に向けた循環型社会の実現を推進するため、パートナーシップ協定を締結した。この協定は、両社が保有するリソースやインフラを共有し、環境課題の解決と事業成長の両立を目指すものだ。
廃棄物の再資源化にあたっては、物流体制の最適化、再資源化施設の確保、関連法規への対応など、多岐にわたる障壁が存在する。今回の協定は、これらの課題解決に向け、両社が協業体制を構築することで合意した結果だ。
具体的な連携事項として、まず、両社の動脈と静脈双方の物流ネットワークを活用した循環型物流事業の構築および運用を進める。次に、SGムービングが手掛ける移転業務において発生する不用品に関し、再資源化やリユースを促進することで廃棄物削減スキームを構築し、その実施と運用を担う。さらに、SGホールディングスグループの関連会社や事業所から排出される廃棄物の再資源化も推進する。加えて、地域社会との共生に関する事項でも連携を深めていく方針だ。
SGムービングは一般貨物自動車運送事業や産業廃棄物収集運搬業などを展開し、サーキュラーパーク九州は一般廃棄物・産業廃棄物の収集運搬・処理およびコンサルティングなどを手掛けている。両社は本パートナーシップ協定に基づき、まず九州域内から資源循環の取り組みを開始し、その成果を九州全域、さらには全国へと段階的に展開していく計画だ。
今回の連携は、物流インフラに強みを持つ企業と資源循環プラットフォームを運営する企業が手を取り合うことで、製品供給から回収・再生に至るまでの物流を一気通貫で最適化しようとする試みは、効率的な資源回収と再利用の促進にとって重要な意味を持つ。九州から発信されるこの取り組みが、日本全体のサーキュラーエコノミー推進における先進事例となることが期待される。
【プレスリリース】環境問題の解決に向けた循環型社会の実現を推進するためパートナーシップ協定を締結しました
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