株式会社ナカダイホールディングスは10月8日、同社が共同出資をするサーキュラーパーク九州株式会社が、経済産業省の「循環経済」に関する実証事業の委託事業として採択されたことを発表した。このプロジェクトでは、鹿児島県薩摩川内市を連携自治体(共同実施者)として、一般廃棄物の分別、回収・保管、再資源化の実証を行う。

本実証実験は、自治体と連携した一般廃棄物の資源循環システム構築と、資源循環システムの横展開・普及に向けた論点整理に取り組む。具体的には、一般廃棄物の分別・回収から再資源化物の製造・販売までの実証を通じて、分別・回収・保管・処理・加工・運搬におけるコストの可視化を行う。実施期間は、契約締結後から2025年2月28日まで。

ナカダイホールディングス子会社の株式会社ナカダイと株式会社モノファクトリーが、アドバイザーとして事業コンソーシアムに参画。前橋市等における一般廃棄物処理事業の再資源化に関する知見・ノウハウを活かし、地産地消型のサーキュラーエコノミー確立を目指し、課題と実現可能性を明らかにしていく。

株式会社ナカダイホールディングスは、総合資源循環業を手がけ、産業廃棄物の中間処理や資源循環コンサルティングなどを行っている。ナカダイ及びモノファクトリーも同様に、地域資源の有効活用を目指す事業を展開している。

経済産業省は8月19日から9月9日にかけて、「令和5年度補正資源自律経済確立に向けた産官学連携加速化事業委託費(自治体における資源循環システムの構築に向けた実証事業)」の委託先について公募を実施。外部有識者で構成される事業者選定委員会による審査の結果、サーキュラーパーク九州が採択事業者として選定された。

今後の展望として、実証事業の成果をもとに、他の地域にも循環経済型の資源循環システムを展開し、全国的な取り組みを推進することが期待される。本実証実験は、地域資源の持続的な活用と経済の再生につながる重要なステップとなるだろう。

【プレスリリース】経済産業省の「循環経済」(サーキュラーエコノミー)に関する委託事業に採択されました
【参照記事】令和5年度補正資源自律経済確立に向けた産官学連携加速化事業委託費(自治体における資源循環システムの構築に向けた実証事業)に係る委託先の採択結果について
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(※画像の出典:株式会社ナカダイホールディングス)