愛知県は1月31日、カーボンニュートラルの実現や環境課題の解決を目指し、産学官金の連携による環境イノベーションの創出・実装を推進することを目的とした「あいち環境イノベーションコンソーシアム」を設立した。コンソーシアムには、民間企業、大学、金融機関、行政機関など計51団体が参画する。
地球温暖化やごみ問題、生物多様性の喪失など、環境課題の深刻化を背景に、より革新的な解決策が求められている。本コンソーシアムは、企業の技術力、大学の研究力、金融機関の資金支援、スタートアップの新規アイデアを結集し、環境イノベーションの社会実装を推進することを目指している。
活動内容は以下の通りである。
- あいち環境イノベーションプロジェクトの事業化推進
- 企業ニーズと最先端のシーズの情報発信
- 企業連携による新規プロジェクトの創出
- 会員同士の連携強化・情報交換
- その他、コンソーシアムの目的達成に必要な活動
コンソーシアムには、トヨタ自動車、日本製鉄、中部電力など21の民間企業、名古屋大学を含む5つの大学、三菱UFJ銀行など3つの金融機関、愛知県や名古屋市など7つの行政機関が参加。また、8社のスタートアップが採択プロジェクトとして支援を受ける。
採択プロジェクトの一例として、「エネルギーの創出・利用モデル」のテーマでは、株式会社Eサーモジェンテックは工場の低温排熱を電気に変換する「熱電発電システム」の開発を進め、株式会社豊橋バイオマスソリューションズは従来比2倍の効率でメタン発酵技術を活用したバイオガス発電システムの実装に取り組む。
また「自然が持つ価値の見える化モデル」のテーマでは、DeepForest Technologies株式会社が、ドローンとAIを活用した森林のCO2吸収量モニタリング手法の創出に取り組む。100%植物廃棄物由来内装材の製造・リメイクを行う株式会社Spacewaspも参加。このほか、カーボンリサイクルモデル、県民と進める持続可能な社会の実現モデル、域内資源を有効利用するサーキュラーエコノミー型ビジネスモデルなどのテーマで採択されたスタートアップが参画する。
発足式は1月31日、STATION Aiイベントスペース(名古屋市昭和区)で開催。コンソーシアムの規約承認、事業計画の説明、採択プロジェクトの紹介などが行われた。
【プレスリリース】【知事会見】「あいち環境イノベーションコンソーシアム」の発足式を開催します
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(※画像の出典:愛知県)
