国土交通省は6月2日、建築物のライフサイクル全体での二酸化炭素排出量(ライフサイクルカーボン)削減を促進するための新制度に関する議論を開始すると発表した。この動きは、2050年カーボンニュートラルの達成に向けた重要な取り組みの一環だ。

同省は、この新制度の検討のため「建築物のライフサイクルカーボンの算定・評価等を促進する制度に関する検討会」を設置し、第1回会合を6月4日に開催。検討会の議題は、建築物の建設から解体までの全段階におけるCO2排出量の算定方法や評価基準、そしてそれらを促進する制度のあり方。

背景には、GX(グリーン・トランスフォーメーション)価値の見える化を通じて、建築分野における脱炭素化を加速させる狙いがある。ライフサイクルカーボンの削減は、サプライチェーン全体での取り組みが不可欠であり、新制度によってその動きを後押しすることが期待される。会議の模様はYouTubeで配信され、資料及び議事要旨は後日、同省のウェブページで公開される。

【プレスリリース】建築物のライフサイクルカーボン削減のための制度について議論を始めます
~第1回 建築物のライフサイクルカーボンの算定・評価等を 促進する制度に関する検討会~

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